内容説明
赤猫(付け火)の混乱に乗じて田沼意次屋敷の蔵から三万両もの幕府の金を奪い忽然と姿を消した雲霧仁左衛門一味。―十四年後、再び江戸で一味が暗躍し始めた。勘定奉行と手下の影の十人組による偽小判鋳造の企みを嗅ぎつけ、これを狙っていたのだ。西ノ丸の徒頭になっていた長谷川平蔵と、意次から佐渡奉行として推挙された根岸九郎左衛門は、雲霧一味の血なまぐさい内部抗争が行われるなか仁左衛門を追いつめ、地金横領のからくりと、隠し金座の所在を掴み、偽金造りの首魁を炙り出す…。長篇痛快時代巨編。
著者等紹介
矢矧零士[ヤハギレイジ]
1961年、新潟県生まれ。早稲田大学卒。11年間のデベロッパー会社勤務の後、様々な職種を経験しながら、執筆活動にはいる
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