内容説明
足利家の衰退とともに始まった下克上の時代を生き抜き、弾正として苛烈な腕を振るい、それゆえに後世、あらぬ汚名を着せられてしまう松永久秀の半生を描く表題作の「村雨の首」や歴史の転換期を激しく生きた男たちと関わった女性を描いた「凶運の妻―藤原薬子」「琴瑟の妻―ねね」「人形の日々―千姫」「夢去来―龍馬の恋」など、歴史の中で歪められてきた人物像に新たな光を当てる傑作歴史小説集全九篇。
著者等紹介
沢田ふじ子[サワダフジコ]
1946年、愛知県生まれ。愛知県立女子大学(現・愛知県立大学)卒業。高校教師などを経て、1973年作家デビュー。’75年「石女」で小説現代新人賞、’82年「陸奥甲胄記」「寂野」で吉川英治文学新人賞受賞
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