出版社内容情報
内容説明
「このままでは日大は変わらない。それが日大経営に携わった私の偽らざる実感です」。就任からわずか約1年半で日大常務理事の職を辞することになった著者。林真理子新理事長のもと「新生日大」を目指していたが、そこには守旧派勢力の排他性、男性中心のマッチョ体質など、内部の根深い「病巣」が存在していた。アメフト部違法薬物事件はどうして起きたのか、受験志願者数が激減したのはなぜか、その鍵となる構造的問題を分析し、日大が本当に生まれ変わるための方法を提案する。
目次
プロローグ 臆病すぎた林真理子理事長
第1章 日大の病巣は想像以上に深かった
第2章 大学の魅力は「人」で決まる
第3章 船頭が多すぎた巨艦・日大丸
第4章 「変えない」「変えさせない」という構造
エピローグ 「学生ファースト」はすべての大学の原点
著者等紹介
和田秀樹[ワダヒデキ]
1960年大阪府生まれ。精神科医。東京大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、立命館大学生命科学部特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨハネス
6
日大が腐っているのはこの本を読まなくても感じていたが。和田氏が理事だったのは知らなかった。精神科医だし著作は毎週のように出してるし、よくそんな時間があったものだ。かなり犠牲を払ったのに、という恨みはわかる。家族親戚に日大卒が三人もいるので、日大にはぜひ盛り返していただきたいが、タイトルにあるようにこの体質は変わらなさそう。林真理子のことを庇ってはいるが、きっと彼女も大学より自身の保身の方が大切なのだね。2024/11/24
あきら
2
日大の常務理事を1年半務めた和田秀樹先生の内部告発のような、心情吐露のような作品。林真理子先生の頼みもあって引き受けたが、日大問題の根深さは想像以上に深く、結局和田先生も辞める形となった。和田先生サイドの視点や心情が垣間見れて面白かった。一つ言うと大学組織にいる人間からしたら、大学の事を知らな過ぎる。大きくなればなるほど組織を変えるにはコンセンサスが必要だし、そのための根回しは当然必要となる。外から来た人がいきなり正論ぶつけて出来るほど大学は甘くない。それでも和田先生は今もなお日大の変革を望んでいる。2025/02/14
Go Extreme
1
臆病すぎた林真理子理事長 病巣は想像以上に深かった 非常識がまかり通っていた組織 空白の12日間 教学と経営の分離という原則 田中英壽前理事長の負の遺産 大学の魅力は人で決まる 日大純血主義 船頭が多すぎた巨艦・日大丸 競技スポーツ部という特異な存在 学部長会議を牛耳る古参学部長 二重三重の抵抗勢力 変えない、変えさせないという構造 教学のことは教学で イメージ戦略の遅れ 学生に選ばれない大学は淘汰される 母校再生への願い 辞任が改革のきっかけに 不祥事は氷山の一角 綱紀粛正の必要性 巨大組織の構造的問題2025/04/21
taverna77
0
日大の問題点だけでなく、日大の良さや可能性も示唆してくれていて、ひじょうに在校生の親としてはありがたい一冊。お金や権力は人を変えるというけれど、林真理子氏の今後の生き様が不安になる。頑張っていただきたい。2025/05/27