内容説明
地権者家族が初めて語る本当の尖閣諸島問題。国境の島は誰のものなのか?―。
目次
第1章 なぜ栗原家が尖閣諸島の所有者なのか
第2章 栗原家とは何者なのか?
第3章 石原慎太郎氏と大平正芳首相
第4章 これまで尖閣諸島を売らなかった理由
第5章 栗原家はなぜ、東京都を売却先と考えたのか?
第6章 尖閣諸島の可能性
著者等紹介
栗原弘行[クリハラヒロユキ]
温冷熱医療研究家。昭和22(1947)年生まれ。埼玉県さいたま市出身。尖閣諸島の前地権者であった古賀善次氏から、兄の栗原國起が尖閣諸島を相続し、兄弟で尖閣の維持管理に尽力する。石原慎太郎都知事の尖閣購入発言後は、栗原家のスポークスマンとしてメディア対応を担う。普段は、「特定非営利活動法人セキ・キュア・アソシエイツ」の理事として、体温を上げ下げすることで自律神経を外部からコントロール又、体内のホルモンバランスを正常化する、温冷熱刺激法という自らが発案した刺激療法を普及させ、癌や難病の撲滅運動を推進する活動に従事している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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James Hayashi
29
尖閣諸島の歴史と所有のあらまし、また政府や政治家との関わりが述べられている。売却に関し以前、沖縄に問い合わせても返答がなく、現在島嶼を管理でき(伊豆、小笠原諸島など)財政的に問題ない東京。当時の石原都知事も以前から申し込んでいたそうだ。石油などの資源も豊富である事も分かっているが、領海確保の意味合いの方が今は大きいという(資源の開発と輸送は割に合わない)しかし何故国へ売却したのかは分からず。ネットでは国に恫喝されたとあるが、理にかなわない。巻頭にある写真が美しい。2019/03/29
退院した雨巫女。
13
《私‐図書館》尖閣諸島の地権者が、メディアに出なかったのか、わかりました。しかし、尖閣諸島を国に売って、島にとって好転するとは思えない…。2012/11/16
まゆちん
6
尖閣諸島所有者の弟さんが綴った本。なぜ石原さん&東京都だったのか、なぜ急に国が介入してきたのかが知りたくて購入。石原さんがずっと前から尖閣に着目してきたこと、東京都が離島管理に精通していることなど、知らなかったことが多々あり、地球規模からみると日本は「島嶼国家」だということも納得。無責任な政府とマスコミに対する怒りもしっかりと読み取れました。2012/12/07
Kohei Fujimoto
5
尖閣諸島の所有者の弟さんが、尖閣諸島開拓の歴史、古賀家と栗原家、国との関係について書かれています。故大平正芳首相は良いね!石原慎太郎の資質でなく統計データを元に東京都が所有する合理性が書かれています。納得するとともに、なぜ最終的に国有化になったのかモヤモヤ~。国が突然購入を決めて契約が進んでいったのは気味が悪かったですね。追記に「政府側からの交渉の場面で使われたのが、民間人の兄が一番恐れていた『またか』とも思える国家権力を匂わす言葉だったようです。」なるほど!政府がその気になれば、たいていのことができる。2012/10/12
シン
3
尖閣諸島の東京都への売却がベストと主張していたのに、なぜ国へ売却したのか不思議に思いながら読み進めていました。ちょうどこの本が発売されたのも尖閣諸島が国へ売却されて間もなくでした。本の最後の最後で出てきた「国家権力を匂わす言葉」とはなんだったのか?死に体現政権は何をしたのか?非常に知りたいところです。野田政権が行った国による尖閣諸島購入とそれに伴う外交政策の混乱、そしてほぼ間違いなく起こる政権交代と新政権による外交政策が及ぼす尖閣諸島への影響は歴史の段階まで結果を待たなけれならないのであろうか。2012/12/11