内容説明
平気で海賊版を作ったり、粗悪品を売りつけたり、指摘すると居直ったり…。中国人の言動は、日本人には一見、デタラメで身勝手にしか思えない。しかしそこには、歴史や風土に培われた彼らなりの理屈がある。古典作品から現代風俗にまで通じた気鋭の中国文学研究者が、摩訶不思議な中国人の思考回路を大解剖。
目次
序章 中国でもし東日本大震災が起こっていたら
1章 中国人はなぜルールを守らないのか
2章 中国人はなぜ他民族に噛みつくのか
3章 中国人の歴史認識はなぜ日本と食い違うのか
4章 中国人はなぜ金にうるさいのか
5章 中国人はなぜ大口を叩きたがるのか
6章 中国人科学者はなぜノーベル賞を受賞できないのか
7章 中国人はなぜ大声で喧嘩するのか
8章 中国人はこれからどうなるのか
著者等紹介
加藤徹[カトウトオル]
1963年、東京生まれ。東京大学文学部、同大学院で、中国文学を専攻。北京大学留学などを経て、明治大学法学部教授。2002年、『京劇』(中公叢書)でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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乱読家 護る会支持!
4
なかなか理解が難しい中国人の価値観。 この本は、中国人の根本的なものが書かれてあって理解しやすいです。 日本人でも、外見や肩書きにこだわったり、利害関係から付き合う相手を選んだり、ただのケンカに第三者を巻き込んだり、心理学などで他者を枠にはめて理解しようとしたり、ものごとを金銭で解決しようとする人がおられます。 あの方達は、中国的だと考えれば理解出来る様に思いました。 この中国のものの考え方が、これからの世界で通用するのだろうか? これが世界標準になったら、武士道精神の日本人は、生きづらい世界になりそう。2020/08/13
カエル子
1
これはさくっとと勉強になった。「木は動かすと死ぬ」と考える中国人にとって転職や移住は当たり前のことで、だからこそ老舗が育たない。型や枠組みにはめるのは得意だが、枠組みがなくなると途端に弱くなる。だからコピー製品は上手に作れても、独創的なモノづくりは苦手。中国人は泥臭い人間関係で多くのエネルギーを消耗しがち。しかし一人っ子政策の成功で改善の方向へ進みつつある。日本の歴史を追走するかの如く発展を続ける中国人の腹のうち…知ってると知らないのとでは大きな差になりそう。2012/01/19
ナナ
0
内容はあまり目新しくないものの、不必要に警戒心を煽ったり嫌悪感を募らせるような内容ではなく、気軽に読めました。2015/01/15
つんたお
0
中国人はなぜルールを守らないのか、 中国人はなぜ、金にうるさいのか、 中国人はどうしてノーベル賞がとれないのか、etc,. 私たちには不可解きわまりない「中国人のなぜ」を読み解く本。 歴史や古典をひもといて、中国人を分析していく著者の視点は、大変斬新で面白いと思いました。 2013/01/05
13km
0
中国人の国民性について参考になった。中国が反日で日本に敵対しているのは中国共産党のせいだとばかり思っていたけど中国には中国の歴史や文化、習慣があり共産党でないとあの国をまとめられないのではないかとも思う。日本人ならこう考えるというところを中国人はこう考えるとか、そんな違いがとてもおもしろい。近くて遠い国のようでやっぱり近い国として興味がますます湧いてきた。2012/03/27