内容説明
鉄道にめざめた少年時代から、戦火をくぐり抜け苦学を続けた学生時代、戦後の厳しい世情のなか晴れて営団地下鉄(現・東京メトロ)に就職し、新造車両の開発・設計などに従事した「鉄道人生75年」を記した自伝。戦前日本の世相、一サラリーマンから見た鉄道会社事情や車両製造の発展など、細微に書き記されたリアルな記録としても貴重なものといえるが、それ以上に、飄々とした文章のなかに綴られた光と影、栄光と辛苦とが交錯するそのサラリーマン人生には、平成の世でも大いに共感し、また、その提言は傾聴に値するものがあるのではないだろうか。
目次
鉄道少年だった頃
鉄道をめざして
新米車両課員の日々
日比谷線3000系の開発
車両基地の新設と改良計画
新造車両輸送の仕事
5000系アルミ車両の設計
千代田線6000系の開発
初めての海外出張
千代田線直通運転と6000系量産車
新交通システムへの関与
ボルスタレス台車の試作
半蔵門線8000系の開発
車両部長の仕事
銀座線の近代化と01系
二兎を追う者
著者等紹介
里田啓[サトダケイ]
1930(昭和5)年広島生まれ。早稲田大学第一理工学部機械工学科卒。営団地下鉄で台車・車体の開発・設計を担当。車両課長・設計課長を経て車両部長。以降、三菱電機、交通システム企画(丸紅)に勤務、一貫して都市交通関係の業務に携わる。鉄道誌、学会誌、鉄道関連協会機関誌などに執筆多数。1975(昭和50)年、日本ヨハン・シュトラウス協会入会。運営委員・理事を経て現在会員。目下「わが国におけるウィーン音楽の受容と変遷」連続レクチャーを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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