交通新聞社新書<br> 地下鉄誕生―早川徳次と五島慶太の攻防

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交通新聞社新書
地下鉄誕生―早川徳次と五島慶太の攻防

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  • サイズ 新書判/ページ数 270p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784330430133
  • NDC分類 686.213
  • Cコード C0265

内容説明

東京で地下鉄を走らせたい―誰もが絵空事だと相手にしなかった壮大な夢を、驚異的な行動力と粘りで、苦闘の末に実現させた“地下鉄の父”早川徳次。浅草~上野間開業日には10万人が乗車、1時間待ちの行列ができる熱狂ぶりとなった。だがその先には“電鉄王”五島慶太との「新橋駅の境界壁」をめぐる壮絶な闘いが待っていた―。宿命のライバルとの激しい意地のぶつかり合いはやがて、根津嘉一郎、大倉喜七郎、佐藤栄作といった大物政財界人も巻き込む抗争へ…果たして、食われるのはどっちか。

目次

第1章 直通運転をめぐる新橋駅での壁を隔てた二鉄道人の攻防
第2章 ロンドンの地下鉄に感動、東京での建設に動き出す
第3章 東京での「地下鉄は困難」の通説を跳ね返し免許を獲得
第4章 路線を短縮しての建設も涙にむせぶ感動の起工式
第5章 東洋で初の地下鉄開業に押すな押すなの長蛇の列
第6章 ふんだんにアイデアを出して新橋までの乗り入れを果たす
第7章 相互乗り入れを迫る慶太と拒否する徳次の新橋駅抗争
第8章 「新橋駅での相互乗り入れ」VS「東京~神奈川間の直通構想」
第9章 「強盗・慶太」の株買い占めに屈した「地下鉄の父・徳次」
第10章 壁の撤去で東京を貫通する直通地下鉄がようやく開業

著者等紹介

中村建治[ナカムラケンジ]
1946(昭和21)年、山梨県大月市生まれ。明治大学政治経済学部卒業。鉄道史学会会員。鉄道史に親しむ一方、駅舎に関心を持ち、現在も全国行脚の旅を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Y2K☮

30
日本の地下鉄開業は1927年。「浅草~上野間」の東京地下鉄道でのちに新橋まで伸びる。いまの東京メトロ銀座線だ。反対側からの「渋谷~新橋間」が東京高速鉄道だったことに驚き。映画「機動警察パトレイバー2」に登場する「幻の新橋駅」が生まれた背景はかなりドロドロ。五島慶太のやり方は良くも悪くも若い頃のホリエモンそのもの。でも結果的に「相互乗り入れ」方式がデフォルトになって独自の鉄道文化を生んだ。荒木飛呂彦「武装ポーカー」的な佐藤栄作の戦略はさすが。政治家に必要なのは誠実さと狡猾さの二面性。地下鉄博物館また行こう。2022/07/19

たくのみ

9
壁を隔てて二つのホームが存在していた新橋駅。 地下鉄の父・早川徳次と電鉄王・五島慶太の戦いの痕跡。 そう思えば、便利な地下鉄網こそ彼らの夢想の産物。 毎日利用しているだけに、改めて知ると感慨深い。2014/04/16

kenitirokikuti

8
図書館にて。同名の総評書記がいるが、生年が異なる。別人▲本書は2007年刊行『メトロ誕生』を改題して新書にしたもの「交通新聞社新書は09年創刊)をえっと、巻末の地下鉄歴史年表によると、04年に東京メトロ(東京地下鉄株式会社)が発足。昨年末に葛西の地下鉄博物館を訪れたので、内容は既知であった▲上野-浅草を一律10銭で開始し、その後万世橋まで延長したが、値上げが難しい。「青バス」と呼ばれる路線バス(5銭)や市電(7銭)、円タクと競争になったため。青バスには白襟嬢なる美人車掌や主に停留所に案内嬢を配置。2023/01/09

朗読者

6
感動☆5つ 日本の地下鉄誕生史。 早川徳次と五島慶太の対決を描いた作品でした。 非常にスケールの大きな作品で、日本の工業化の礎となった地下鉄建設の歴史です。 なぜ、映画化されないのか不思議な作品です。 東京や京都に住む日本人には是非知っておいてほしいことだと思いました。 日本人は、もっとこの二人を讃えていい、讃えるべきだと思いました。 感動しました。2019/07/01

えすてい

5
大半の文章は原典「メトロ誕生」をそのまま用い、「メトロ誕生」から年月が経った後に開業・延伸した路線の数字を書き加えている。銀座線の成り立ちと早川・五島の攻防、東京高速鉄道新橋駅「幻のホーム」は「夢の地下鉄冒険列車」等で述べられてきたが、東京市営(→東京都営)と新橋→品川ルートが戦後都営浅草線・京急線となって実現したことの言及がないのはなぜだろう?早川がこだわり続けた品川ルートは、結局は東京都営という公営になり、泉岳寺から品川以南は早川の目論見であった京急となる。これはあまりに皮肉としか言いようがない。2016/09/12

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