内容説明
バスが次々と発着、時には数珠繋ぎ…。博多駅前や天神の交差点に立つと、列車や乗用車以上にバス車両が目に付くことに気づく。九州の交通は、それほどバスが身近だ。なぜ、そうなったのか、それがどう今日まで維持されてきたのか。そのイニシアチブを執ってきた西鉄バスをビジネスの視点から大解剖。車両、人づくり、運行方法ほか、果敢なチャレンジ戦略でバス社会を作り上げたノウハウに迫る。
目次
序章 日本最大規模のバスグループ
第1章 時代に合わせた近年の新たな取り組み
第2章 西鉄110年のあゆみにおける西鉄バス
第3章 福岡都市圏・北九州都市圏の取り組み
第4章 最大規模を誇る西鉄の高速バス
第5章 西鉄バスの車両のあゆみと考え方
第6章 西鉄バスの経営戦略と業界をリードした取り組み
第7章 地方バスの取り組みと地域との連携
第8章 西鉄バスの安全とサービス・人づくり
著者等紹介
鈴木文彦[スズキフミヒコ]
1956(昭和31)年生まれ。交通ジャーナリスト。東北大学理学部卒業、東京学芸大学大学院修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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豊平川散歩
7
バス王国福岡。市内のバスの多さには驚きます。電車を彷彿させる長いバスにもビックリです。西鉄が発祥のアイデアが色々。ますます頑張ってほしいバス会社です。2020/11/20
Urmnaf
7
地元バス会社ということで、本屋で推してたので読んでみた。それが当たり前と思っていた西鉄バスのサービスが、全国標準ではないらしいということを知れたのは収穫。ただ、「戦略」とある割にはこれまでの取り組みの羅列に終始し、あまり戦略性は感じない。西鉄社史を読んでるような印象。良いとこ取りだし。あと、福岡の地理、少なくとも地名と位置関係くらいはわからないとちんぷんかんぷんです、多分。2020/10/25
ハル牧
7
国内最大のバスグループが、いかに業界をリードする先進的な取り組みを行なってきたか。その盛衰が大まかにまとめられている。近年、グループ会社の西日本車体工業の撤収やかつてない規模の路線縮小など、マイナス面が前面に出る一方で、AIの活用、MaaSの取り組み、自動運転実証実験などの技術的に先進性のある取り組みを行なっている。しかし、どれだけ技術面で進歩しようとも、「人づくり」を疎かにはできないことを深く理解しているのだろう。その象徴として位置するのが「西鉄バス研修センター」なのであろうと、個人的に感じた。2020/09/21