出版社内容情報
“庶民宰相”として名を馳せ、ロッキード事件で逮捕されるも、死してなお注目を集める田中角栄。1972(昭和47)年6月に「日本列島改造論」を発表し、2022(令和4)年で50年を迎える。記念すべき年となる今年、交通事業をはじめとした多岐にわたる改革案を示し、是非が問われてきた「日本列島改造論」の、なかでも鉄道政策について再考する。角栄が訴え続けた地方ローカル線の再評価や、高速新幹線ネットワークの拡充など内容を振り返り、現在の鉄道政策に与えた光と影を浮き彫りにする。
内容説明
史上最多の議員立法を手がけ、若くして首相に上りつめて昭和の政界で絶大な存在感を持ち続けた田中角栄。その代表的政策提言とも言える『日本列島改造論』が昭和47(1972)年6月に刊行されて、令和4(2022)年で50年を迎えた。角栄が訴え続けた地方ローカル線の再評価や、高速新幹線ネットワークの拡充などその内容を改めて振り返り、現在の鉄道政策に与えた光と影を明かす。
目次
第1章 「日本列島改造論」とその時代(最も売れた政治家の本;『日本列島改造論』が生まれるまで;昭和40年代までの鉄道政策史)
第2章 高速新幹線ネットワークの50年(『日本列島改造論』が説く新幹線論;『日本列島改造論』に対する当時の批判;新幹線ネットワークの50年;「並行在来線」という新たな問題)
第3章 地方ローカル線50年の興亡(『日本列島改造論』の地方鉄道論と野党の反論;国鉄時代の赤字ローカル線廃止策;民営化以降の新たなローカル線廃止例;被災路線のゆくえ)
第4章 『日本列島改造論』が遺したもの
著者等紹介
小牟田哲彦[コムタテツヒコ]
昭和50(1975)年、東京生まれ。早稲田大学法学部卒業、筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業科学専攻博士後期課程単位取得退学。日本及び東アジアの近現代交通史や鉄道に関する研究・文芸活動を専門とする。平成28(2016)年、『大日本帝国の海外鉄道』(現在は『改訂新版 大日本帝国の海外鉄道』扶桑社)で第41回交通図書賞奨励賞受賞。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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