内容説明
音楽という動的な現実に、時間論という哲学的思索は切りこめるか。精神分析と哲学を手がかりにこの難問に挑む。西欧近代の伝統における音楽的時間に、道元・西田・広松ら日本の思想家達の思索を弁証して読み解く秀逸な音楽的時間論。
目次
第1章 時間と音楽の関係についての予備的考察(音楽的時間とは何か?;近代社会における時間のニヒリズム)
第2章 時間の「差異」的性格の解明(ことの時間;「差異」としての音楽的時間)
第3章 新しい音楽存在論へ向けて(音楽における偶然と時間;演奏の現象学)
著者等紹介
椎名亮輔[シイナリョウスケ]
1960年生まれ。東京大学総合文化研究科比較文学比較文化博士課程修了。パリ第8大学音楽学部にてダニエル・シャルルに師事。彼の指導のもとで哲学博士号取得。東京大学助手、パリ第3大学講師、リール第3大学講師を経て、同志社女子大学助教授
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- 和書
- 講談資料集成 〈第2巻〉