出版社内容情報
出口がなく閉塞したこの世界で、不条理な運命に翻弄されてあえぐ人間を、犯罪ドラマのスタイルで描く「ノワール」――今日ますます切実な表現として求められているジャンルの起源と根源を『「マルタの鷹」講義』の新鋭が究明する。
アメリカン・ノワールの源流をたどる
出口がなく閉塞したこの世界で、不条理な運命に翻弄されてあえぐ人間を、犯罪ドラマのスタイルで描く「ノワール」――ジム・トンプスンの復活やジェイムズ・エルロイの活躍以降、文学・映画において、今日ますます切実な表現として求められているジャンルの起源と根源を、『「マルタの鷹」講義』の新鋭が究明する。
?T 黒の黎明
黒い誘惑――初期ノワール小説について
?U 黒の光芒
ノワール小説とフィルム・ノワール/ファム・ファタール事件簿――ハードボイルド探偵小説の詩学
?V 黒の先駆
『ガラスの鍵』/ハメットと文学/成長する作家――「『マルタの鷹』講義」補講
?W 資料編
ノワール文学年表
【著者紹介】
諏訪部浩一(すわべ こういち) 東京大学文学部准教授。1970年東京生まれ。ニューヨーク州立大学バッファロー校博士課程修了。学芸大学、東大駒場を経て、現職。ウィリアム・フォークナーを中心とした20世紀アメリカ文学を研究。現代小説、ミステリにも造詣が深く、『「マルタの鷹」講義』で日本推理作家協会賞受賞。著書に『ウィリアム・フォークナーの詩学1930-1936』(すぐれたアメリカ研究に贈られるアメリカ学会清水博賞を受賞)、共著に『アメリカ文化入門』(三修社)。光文社古典新訳文庫のハメット『ガラスの鍵』、ハヤカワepi文庫版ヘミングウェイ『日はまた昇る』の解説も担当。
内容説明
出口がないこの世界で、不条理に運命に翻弄されて虚しくあがく人間を、犯罪ドラマのスタイルで描く「ノワール」。ジム・トンプソンの再評価後、今日ますます切実な表現として求められるジャンルの起源と根源は何か。『「マルタの鷹」講義』で日本推理作家協会賞を受賞した新鋭がアメリカン・ノワールの源流をたどる。未訳作品に解説を付けたノワール文学年表を収録。
目次
1 黒の黎明(黒い誘惑―初期ノワール小説について)
2 黒の光芒(ノワール小説の可能性、あるいはフィルム・ノワール;ファム・ファタール事件簿―ハードボイルド探偵小説の詩学)
3 黒の先駆(『ガラスの鍵』―ノワールの先駆;成長する作家―「『マルタの鷹』講義」補講;ハメットと文学)
4 ノワール文学年表
著者等紹介
諏訪部浩一[スワベコウイチ]
1970年生まれ。上智大学卒業。東京大学大学院修士課程、ニューヨーク州立大学バッファロー校大学院博士課程修了(Ph.D.)。現在、東京大学文学部・大学院人文社会系研究科准教授。専攻はアメリカ文学。『「マルタの鷹」講義』(2012、研究社)で日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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