内容説明
現代アメリカ文学を中心に、文芸翻訳の基礎から応用まで、多様な訳文候補との対話という形で解説。語順や話法、アメリカ文化などに特有の語彙や、比喩・仕草の訳し方といった昔ながらのトピックから、現代の英語文学で流行中の現在形の語りまで、現在の文芸翻訳のさまざまな側面を垣間見つつ、優秀訳文と著者の訳文例を提示する参考書。加えて、故・岩本正恵さんの仕事を引き継ぎながら、21世紀のアメリカ文学の「いま」と今後を展望する。
目次
1 基本編(原文の語順をどこまで尊重するか―カレン・E・ベンダー「猫が言ったこと」(2015)
「目」の語りと「耳」の語り―ローレン・グロフ「眼の壁」(2011)
語りの視点と異文化への視線―ケリー・ルース「佐々木ハナに尻尾が生える3つの筋書き」(2016)
比喩・仕草・会話の訳し方―ニコール・ハルートゥニアン「生きること」(2015)
音や記号の情報―レベッカ・マカーイ「赤を背景とした恋人たち」(2015))
2 応用編(「いかにもアメリカ的なスモールタウンの風景を訳す」―マイケル・シズニージュウスキー「ヒーローたちが町にやってきた」(2015)
比喩表現をどう訳すか―レスリー・ンネカ・アリマー「戦争の思い出話」(2017)
イメージとテーマを訳語にどう反映させるか―アンソニー・ドーア「深み」(2011)
冗長さと簡潔さ、語りの出し入れ―アダム・エールリック・サックス「ある死体のための協奏曲」(2016)
単語と文法という基本に立ち返る―アメリア・グレイ「遺産」(2015))
3 岩本正恵さんとの、後からの対話―21世紀のアメリカ小説をめぐって
感想・レビュー
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timeturner
azu3
The pen is mightier than the sword
Nobody1
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