出版社内容情報
世界最大の英語辞典OED、その完成に費やされた70年の物語
初代編集長の夭折、混乱を生み出すだけの二代目編集長、決まらない版元、資金難、好き勝手を言う外野、膨大な原稿カードの整理、修正だらけの校正刷り、世界最大の英語辞典ができるまでの道のりは困難の連続だった。全12巻、総文字数2億2777万9589にのぼる大辞典の「最初の」完成に至るまで、70年にわたり続けられた辞書作りという「無害な辛気臭い仕事」(サミュエル・ジョンソン)に、さまざまにかかわった人びとの物語。
著者紹介/著者による他の著作等
サイモン・ウィンチェスター(Simon Winchester)
The Professor and the Madman(邦訳『博士と狂人』)をはじめ著書多数。『ナショナル・ジオグラフィック』『スミソニアン』などにも寄稿する作家。
苅部恒徳(かりべ つねのり)
新潟国際情報大学教授。専門は英語史・英語文献学・古英語。『新英和大辞典(第5版)』(共編)『英語語源辞典』(共編)『欽定英訳聖書初版 マタイ福音書』(共編訳)など。
プロローグ
第一章 英語のすべてを計測する
第二章 整理棚を設ける
第三章 大将が指揮をとる
第四章 引き波と戦う
第五章 人跡未踏の森を押し進む
第六章 戦車はのろのろ進む
第七章 隠者と殺人者
第八章 TakeからTurn-downまで、それから勝利の告別
エピローグ―そして常に再開