出版社内容情報
生成文法の3つの主要な理論の発展を詳解
約45年にわたる生成文法理論の展開のなかで、標準理論、統率・束縛(GB)理論、ミニマリスト・プログラム(MP)という主要な３つの流れを解説する。前半で、基盤となる標準理論、ＧＢ理論の基本を概観したうえで、後半では、'90年代に進展したＭＰについて、ＧＢ理論との比較などを通して、その特徴や考え方を具体的に解説する。同著者による『生成文法の基礎』に続き、その後の展開を理解するうえで必携の解説書である。
"はしがき
第１章 生成文法理論の目標
1.1 科学的研究の目標としての言語／1.2 生成文法理論の3つの問い／1.3 言語知識と文法のモジュール／1.4 言語習得／1.5 言語知識と言語運用／1.6 理想化・仮説形成・反証可能性
第２章 統語論の基礎
2.1 統語規則／2.2 句構造と句構造規則（句構造／句構造規則／語彙目録；範疇選択(厳密下位範疇化)・意味選択と主題役割／語彙記載項／文法関係と主題関係／まとめ）／2.3変形規則（ｗｈ移動変形／主語繰り上げ変形／受動変形／名詞句からの外置／接辞移動，主語・助動詞倒置，DO支持／まとめと「生成」の意味）／2.4文法の枠組み／2.5変形規則の適用条件（等位構造制約／COMP―whの制約／構造保持制約／移動変形の適用領域；複合名詞句制約・wh島の条件・主語条件・付加詞条件・まとめ）
第３章 GB理論
3.1 GB理論の特徴（「上から下へ」の研究方法／核と周辺／原理とパラミターの体系／モジュール文法）／3.2GB理論の枠組み／3.3X'理論（X'理論の基本的考え方／理論の式型／CP,IP,DPの構造／まとめ）／3.4語彙目録（語彙選択と意味選択／語彙範疇の分解／投射原理／まとめ）／3.5構成素統御と統率（構成素統御／統率）／3.6θ理論（項の位置，θ位置，θ標示／θ統語計算と語彙記載項の情報／内在素性と随意素性／素性と照合／強素性・弱素性と機能範疇／解釈可能素性と解釈不可能素性／まとめ）／4.4最小句構造［Bare Phrase Structure］（X'理論から最小句構造（BPS）理論への展開／BPS理論における投射の問題／構造の構築：MergeとMove／統語対象の標示の決定／項(term)の定義／代入と付加／補部と指定部／LCAと語順／動詞句の構造／まとめ）／4.5領域（統率の問題点／領域の概要／L関係性：A/A'位置の見直し／領域の見直し／まとめ）／4.6照合理論（照合理論の背景／素性の解釈可能性と照合／照合構造／照合と削除／照合と素性の強・弱／照合とMove F／格の照合：Agr分析とｖP分析／PROとECM主語の格照合／ｗｈ移動と照合／照合理論の新展開：Agree操作／まとめ）／4.7移動理論（GB理論の移動とMPの移動の相違／MPにおける移動／移動の本質／移動の種類／派生句構造；コピー理論・構造保持／まとめ）／4.8移動の条件（最短移動；障壁理論と相対的最小性・相対的最小性から最小連結条件へ・等距離・まとめ／循環適用；厳密循環の原則・拡張条件・拡張条件と素性移動・フェーズによる派生／移動の動因；最後の手段・素性移動・牽引・随意的移動・まとめ／経済性"
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