出版社内容情報
★言語類型論を理解するための名著の翻訳がついに完成
オーストラリアやアマゾンなどにおける未知言語の記述文法を次々と発表して世界的に評価の高いディクソン教授の代表作『Ergativity』の待望の翻訳がついに完成。21世紀の言語研究の柱の1つである言語類型論を理解するための格好の入門書としても読める。それまで馴染みのない現象とされていた能格(ergative)を網羅的にまとめ上げた、英語学・言語学・日本語学専攻の大学院生や研究者など、「言語類型論とは何か」を理解したい人に幅広く読んでほしい良書である。
序文
謝辞
略語リスト
1.入門
1.1 S、AそしてO:普遍的な統語的・意味的基本要素
1.2 予備的実例
1.3 「能格」という用語の別の使い方
2.統語法に基づいた標示と意味に基づいた標示
2.1 統語法に基づいた標示
2.2 意味に基づいた標示
補遺:1つの言語における2種類の標示
3.節内能格性あるいは形態的能格性
3.1 中心的な統語関係の標示タイプ
3.2 節内(節内部の)成分順(「語順」)
3.3 意味的原理
3.4 有標性
4.分裂組織のタイプ
4.1 動詞の意味的性質によって条件づけられる分裂
4.2 名詞句の意味特徴によって条件づけられる分裂
4.3 テンス/アスペクト/ムードによって条件づけられる分裂
4.4 「主節」対「従属節」の分裂
4.5 異なる種類の分裂の組み合せ
4.6 要約
補遺:分裂タイプの目録
5.「主語」のカテゴリー
5.1 「主語」の普遍的な定義
5.2 キーナンの「主語」の議論
5.3 「主語」に依存する普遍的な統語現象
6.節際能格性あるいは統語的能格性
6.1 受動と逆受身
6.2 統語的ピヴォット
6.3 能格的な節際統語法をもつ言語
補遺:チャマラル語
7.言語変化
7.1 対格型から能格型へ
7.2 能格型から対格型へ
7.3全般的論評
8.能格性の理論的根拠
8.1 談話的基礎
8.2 言語が能格であるとはどういう意味か
8.3 要約
8.4 後書き
補遺:理論モデルの注解
参考文献
著者の索引
言語と語族の索引
主題索引
R.M.W.ディクソン[アール エム ダブリュー ディクソン]
著・文・その他
柳沢 民雄[ヤナギサワ タミオ]
翻訳
石田 修一[イシダ シュウイチ]
翻訳
内容説明
ディクソン教授の代表作『ERGATIVITY』の待望の翻訳がついに完成。21世紀の言語研究の柱の1つ、言語類型論を理解するために格好の概説書。
目次
第1章 入門
第2章 統語法に基づいた標示と意味に基づいた標示
第3章 節内能格性あるいは形態的能格性
第4章 分裂組織のタイプ
第5章 「主語」のカテゴリー
第6章 節際的能格性あるいは統語的能格性
第7章 言語変化
第8章 能格性の理論的根拠
補遺 理論モデルの注解
著者等紹介
ディクソン,R.M.W.[ディクソン,R.M.W.] [Dixon,R.M.W.]
1939年イギリス生まれ、ロンドン大学にてPhD。前オーストラリア国立大学教授、現在、ジェームズ・クック大学教授。専門はオーストラリア原住民語、言語類型論、一般言語学
柳沢民雄[ヤナギサワタミオ]
1953年生まれ。名古屋大学名誉教授。専門は北西カフカース語学、バルト・スラヴ語学、言語学
石田修一[イシダシュウイチ]
1938年生まれ。大阪外国語大学名誉教授。専門はロシア語学、言語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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