出版社内容情報
■人と生涯（大沢 実） ■作品―「船出」 「夜と昼」／黒沢 茂 「ジェイコブの部屋」・短編 柴田徹士 「ダロウェイ夫人」／安藤一郎 「燈台へ」／野中 涼 「波」／鈴木幸夫 「歳月」／氷室美佐子 「幕間」／松村達雄 評論・日記／柏木秀夫 ■評価（大沢実）書誌・年表ほか（大沢実・虎岩正純）
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
15
伝記に肝要なのは事実ではなくて余韻だ（２頁上段）。芸術と生活は、彼女にとって、ひたむきな関心の対象（４頁上段）。ソクラテス、ノヴァーリス、コウルリッジのロマンティックな思想家の夢をかき立てた両性具有者 （４９頁下段）。摩訶不思議。人生はぼっと明るい光暈（こううん）、意識の初まりから終りまでわれわれを囲んでいる、半透明の外被（『ダロウェイ夫人』９５頁上段）。彼女は、現代作家の勇気と真面目さに敬意を表しはするが、同時に不満も抱く。 2014/11/02
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