内容説明
ジョイスの『ユリシーズ』とともに、モダニズム文学の双璧と評価されているT.S.エリオットの『荒地』読解の過程。『荒地』読解の一助となる必携の書。
目次
第1章 『荒地』への道
第2章 『荒地』のテキスト
第3章 『荒地』の意味
補論(「雷の言ったこと」におけるインドの思想;T.S.エリオットの批評に関する一考察)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
paluko
10
冒頭の「四月は最も残酷~」だけむちゃくちゃ人口に膾炙してるのでポピュラーな愛唱詩かと思っていたらとんでもなかった。聖書・シェイクスピア(テンペスト)は当然としてギリシア神話、古代地中海文化における豊饒神、ダンテ、釈迦の初転法輪「火の説教」、果てはウパニシャッド哲学に至るまでが下敷きにされている詩らしいのです。そこに見え隠れして一次大戦後の(荒地のごとく)不毛な人間関係も描かれ。とりあえず読了した自分を褒めてやりたい。2023/03/13
もー子
1
対訳のあとの解説がよかった。批評家としてのエリオットや、彼が使った用語の解説など、分かりやすく説明されていた。2015/05/05
MoNaKa
1
特に詩や戯曲は原文が付いて、さらに解説が付いてると作品に親しみが湧く。これは英語だからよかった。 2011/12/14