出版社内容情報
さまざまな傑作映画の魅力を、音に対する認識論と、音響技術に関する方法論から解き明かした正に画期的な試みの書。<映画音楽>という概念を批判的に疑うところから始める。
【目次】
第1部 自分の在処を探すもの
1 牛とその啼き声
2 三つの境界
3 聴取点
4 現実の時間、実際の空間、生の音
5 サウンド・トラックと縁を切る(切らない)ために
第2部 映画の音楽
6 映画音楽、映画の音楽
7 取りすました美女
8 場所の場所
9 音楽を撮る
第3部 音の演出
10 フランス映画における音の改善のためのささやかな提案
訳者解説
参考文献概観
映画索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gorgeanalogue
14
婉曲的な文体で読みやすくはないが、「聴取点が主観的な視点を生み出す」「トーキーが映画を線的にした」などの論点が面白い。フレームの内/外のダイナミズムを主題にした「抵抗」の分析、「ウイークエンド」のモーツアルトの分析がことに面白かった。 4刷なのに誤植が多い。2022/04/29
GORO
0
そんなこと言われなきゃ気付かないヨ2009/06/20
まりも
0
記事を切り貼りして集めた本なので読みやすくはないが、内容自体はとても興味深い。Point of Auditionの概念が面白かった。2019/01/29