出版社内容情報
物語はどのように書き換えられていったのか。西洋中世・近世・近代と重層するメタファーを解読、従来の通説を覆す解釈を提示する。もとは口承であったグリム童話は、19世紀の初稿以降、時代の価値観に沿って書き換えられてきた。また日本に翻訳紹介される過程でも、新たな価値観が加えられている。『シンデレラ』『白雪姫』『いばら姫』『赤ずきん』の初稿、初版、決定版の分析を通じて重層するメタファーを解読し、従来の通説を覆す解釈を提示する。
はじめに
第?部 固定観念を覆す解釈─ジェンダー社会学的視点から
第1章 「白雪姫」
第2章 「いばら姫」
第3章 「赤ずきん」
第4章 「灰かぶり」(シンデレラ)
第5章 グリム童話における7の数字──不運な7の出現を巡って
第6章 『グリム童話集』における父親像と母親像
第7章 『ドイツ伝説集』における父親像と母親像
第?部 グリム童話の日本への導入について
第1章 明治期における『グリム童話』の翻訳と受容──初期の英語訳からの重訳を中心に
第2章 『ROMAJI ZASSI』に邦訳されたグリム童話について─日本初のグリム童話邦訳をローマ字で訳出した訳者について
第3章 改変された日本の「白雪姫」──明治期から現代まで
第?部 初稿、初版と決定版の邦訳
第1章 「白雪姫」
第2章 「いばら姫」
第3章 「赤ずきん」
第4章 「灰かぶり」(シンデレラ)
おわりに
初出一覧
図版出所一覧
事項索引
人名索引
野口 芳子[ノグチ ヨシコ]
野口 芳子(のぐち よしこ)
1949年大阪府生まれ〔旧姓:柊木〕。1974年関西学院大学大学院修士課程修了。1977年ドイツ・マールブルク大学大学院にてPh.D. 取得。現在武庫川女子大学名誉教授。日本ジェンダー学会会長。
主著:
『グリムのメルヒェン―その夢と現実』 勁草書房 1994年
『グリム童話と魔女―魔女裁判とジェンダーの視点から』 勁草書房 2002年
『卒論を楽しもう―グリム童話で書く人文科学系卒論』 武庫川女子大学出版部 2012年
『魔女で学ぶドイツ語』(共著) 三修社 2008年
『日本・ドイツ・イタリア 超少子高齢化社会からの脱却』(共著) 明石書店 2008年
訳本:
イングリット・アーレント=シュルテ著『魔女にされた女性たち』(共訳) 勁草書房 2003年
内容説明
したたかで賢いシンデレラ、近親姦の匂いがする白雪姫、メタファーを読み解くと、謎めいた行動の真意が判明し、従来の通説を覆す解釈が浮上。日本に導入される過程で加えられた改変も分析し、新たな解釈を提示する。
目次
第1部 固定観念を覆す解釈―ジェンダー社会学的視点から(「白雪姫」;「いばら姫」;「赤ずきん」;「灰かぶり」(シンデレラ)
グリム童話における7の数字―不運な7の出現を巡って
『グリム童話集』における父親像と母親像
『ドイツ伝説集』における父親像と母親像)
第2部 グリム童話の日本への導入について(明治期における『グリム童話』の翻訳と受容―初期の英語訳からの重訳を中心に;『ROMAJI ZASSI』に邦訳されたグリム童話について―日本初のグリム童話邦訳をローマ字で訳出した訳者について;改変された日本の「白雪姫」―明治期から現代まで)
第3部 初稿、初版と決定版の邦訳(「白雪姫」;「いばら姫」;「赤ずきん」;「灰かぶり」(シンデレラ))
著者等紹介
野口芳子[ノグチヨシコ]
1949年大阪府生まれ(旧姓:柊木)。1974年関西学院大学大学院修士課程修了。1977年ドイツ・マールブルク大学大学院にてPh.D.取得。現在、武庫川女子大学名誉教授。日本ジェンダー学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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