出版社内容情報
メディアにおける性暴力の語られ方とそこに現れる「性の二重基準」の分析を通じ言説からたちあげられる「わたしたち」の意識を問う。
性暴力の被害者・加害者、そして両者の関連において性暴力はどのように表象され、イメージされているのか。人々は性暴力に対してどのような意識をもち、それは男性と女性ではどう異なるのか。日本語メディアにおける性暴力の語られ方と、そこに現れる「性の二重基準」の分析を通じ、言説からたちあげられる「わたしたち」の意識を問う。
目次
序章 性暴力をめぐる語りを分析する
第1章 “真の性暴力”とその語り―加害者の他者化と被害者非難の消去
第2章 被害者非難はどのように生まれるのか―“真の性暴力”五条件と語りのゆらぎ
第3章 性暴力をめぐる語りから立ちあげられる「わたしたち」
第4章 性暴力をめぐる語りと「性の二重基準」
終章 加害を生まないために
著者等紹介
前之園和喜[マエノソノカズキ]
1996年神奈川県横浜市生まれ。現在、民間調査会社勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しじま・炎のラニーナchang
2
ベタ読みする段階じゃなくなったから日が空いた。先行研究のまとめとしての側面あり。2022/11/06
たろーたん
1
性暴力は「凶暴で他者化された加害者と無垢な被害者」の類型だけではなく、「無垢な加害者と誘惑した被害者」や「他者化された加害者と誘惑した被害者」「一般人のような加害者と無垢な被害者」などバリエーションが多くあり、それを四類型で整理したまでは分からなくはなかった。しかし、そこから様々な実例をこの類型で分ける著者に対して思ったことは「だから何?」。色々な語りが見られる、別の関係で語られることがある、と言われても、「はぁ、そうですか」としか思えず、あまり面白いものとは思えなかった。(続)2023/04/15
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