内容説明
大衆を組織化し、より強力なパワーを発揮させることがオルグの目的である。勘や経験のみに頼る試行錯誤から脱し、普遍妥当な学としてのオルグ技術の開発を目指す画期の書。
目次
第1章 大衆組織化の意義とオルグ活動
第2章 オルグ作戦とその計画の策定
第3章 オルグに必要な心理知識とその利用
第4章 理論オルグと訴求力
第5章 理論オルグのための整備作業と内容分析
第6章 理論オルグの技術
第7章 感情オルグの技術
第8章 個人オルグとその技術
第9章 行動オルグの方法と文化オルグ
第10章 理論闘争の技術
著者等紹介
村田宏雄[ムラタヒロオ]
大正8年大阪府に生まれる。昭和18年東京帝国大学文学部社会学科卒業、最高裁判所事務官を経て、昭和34年より東洋大学社会学部に勤務。昭和37年東洋大学教授、平成元年同名誉教授に就任。平成7年勲三等瑞宝章叙勲。平成14年11月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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CCC
6
これは体系だった信者の作り方マニュアルではないか。実証性に対する配慮の薄さも感じるが、書かれている手法の大体は有効に思える。怖い。2017/03/04
HANA
5
馬鹿を踊らすスキルを身に着けようと思って読んでみた。前半は主に概念が中心だったためこれは失敗したかなと思ったが、後半は具体的な記述で一安心。ただ方法論としては以前読んだプロパガンダの方がわかりやすく手口も具体的。それとここに述べられている手法はやはり使い古されて、過去の遺物になっている気も。例えばデモ。こないだ某所であったデモも動画で確認したところ、特定の思想の方以外の参加者ばかりだったし。2011/06/14
けふたろ
2
本書は一般的な手法を説いたものであり、かつやや古い本である点に注意せねばならない。しかし、そこで取り上げられる手法と原則は今なお「ありきたり」なものであり、翻って我々はなんとその「ありきたり」なやり方で動いてしまうことであろうか。本書は、組織化を目論む者がどのような手段を(意識的なり無意識的になり)用いてくるかを、防御のために知るためにも有用であると考えられる。2011/11/16
HToyokawa
1
あいにく私はこの本の時代の空気を直に吸っていた訳ではないが、その分、当時の状況を断片的に知る手がかりにはなった。また人を組織に取り込む方法は(実際にできるかどうかは別として)組織の種類を問わず似た点があることも分かった。2013/07/07
はにわ
1
この本をよんでまっさきにハッとしたのが「スケープ・ゴート法」に関する記述。まさにこれはいじめの典型例であることと、いじめっ子はいとせずにこの方法を身につけているという恐ろしさを感じた。内容自体はとても実践的で面白いなと思った。2013/02/15
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