メディアは知識人をどう使ったか―戦後「論壇」の出発

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メディアは知識人をどう使ったか―戦後「論壇」の出発

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  • サイズ B6判/ページ数 245,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326652891
  • NDC分類 361.84
  • Cコード C0036

出版社内容情報

敗戦直後、メディアに何が起こったのか?知識人の登用のされ方をもとに論壇の地殼変動を浮き彫りにする、メディア論の新機軸!
 戦後の未曾有の混乱にあって、メディアの論調は激しく揺れ動いていた。GHQの存在感が認識されるにつれ、1945年8月からの数ヶ月間のうちに、新聞紙面の構成や登場する知識人の人選がいかに劇的に変化したかを実証的に分析。知識人を媒介としたメディアとオーディエンスの相互作用の実態を解明する。

(関連書)佐藤卓己 編『戦後世論のメディア社会学』(柏書房)、
     山本武利 著『占領期メディア分析』(法政大学出版局) 他

序章 「メディアにおける知識人」とは
1 知識人「利用」の効果
2 敗戦直後を考える意味
3 本書の構成

第一章 実践の人・賀川豊彦の「復活」
1 メディアの寵児
2 メディアとの接点
3 「復活」とメディアの激動
4 賀川イメージとその効果

第二章 林語堂「忠言」記事の意味
1 ベストセラー作家
2 交錯するイメージ
3 「忠言」の影響力
4 「宣伝家」としての役割
5 「特ダネ」効果の再定義

第三章 知識人の布置──敗戦直後のメディアにおける転回
1 中断したコラム
2 「民主化」の中で
3 「夢想」から「現実」へ
4 二重の混乱
5 賀川、林の位置

第四章 戦後知識人の「本流」の形成──美濃部達吉と大内兵衛
1 美濃部達吉
2 大内兵衛
3 同時「復活」の条件
4 総合性とリーダーシップ

第五章 知識人というメディア
1 知識人論とメディア論
2 コード交換と知識人
3 大衆とGHQによるコード化


主要参考文献
あとがき
索引

内容説明

敗戦直後、メディアに何が起こったのか?知識人がどのように取り上げられたかを軸に、価値観が劇的に転換した未曽有の混乱期の実相を鮮やかに浮かび上がらせる。知識人論・メディア論の新機軸。

目次

序章 「メディアにおける知識人」とは
第1章 実践の人・賀川豊彦の「復活」
第2章 林語堂「忠言」記事の意味
第3章 知識人の布置―敗戦直後のメディアにおける転回
第4章 戦後知識人の「本流」の形成―美濃部達吉と大内兵衛
第5章 知識人というメディア

著者等紹介

大井浩一[オオイコウイチ]
1962年、大阪市生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。87年、毎日新聞社に入社。東京本社学芸部を経て、2002年から大阪本社学芸部
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽん教授(非実在系)

1
メディアは知識人に発言枠を与えて文字を書かせたりテレビで発言させる。こうして、メディアに接する大衆との間のクッション材となった知識人はメディアと大衆とを媒介する「知識人というメディア」となる。よくよく考えれば当たり前だが、その当たり前の事実にほとんど気付かれなかったということだろう。著者の取り組みはこの段階ではまだまだ不十分であると思うがきっかけとしては好スタートだと思った。2015/07/28

ATSUSHI

0
どの知識人を使うかによって、メディアの立ち位置を示していた。2011/05/25

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