失われる子育ての時間―少子化社会脱出への道

個数:

失われる子育ての時間―少子化社会脱出への道

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

  • サイズ B6判/ページ数 232p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326652822
  • NDC分類 369.4
  • Cコード C3036

出版社内容情報

待機児童ゼロ作戦、夜間保育、病児保育など、保育サービスを中心に少子化対策が進められているが、保育園をいつでも利用でき、子どもにお金がかからなくなれば、子どもを持とうと思う人が増えるのだろうか。
 本書は、経済政策の一環として少子化を問題として議論するものではなく、少子化する社会の底流にある個人主義、選択の自由、効率化・合理化の圧力等を再検討した上で、「子育てをする権利」を軸にした発想の転換や少子化対策の新しい方向を打ち出す。諸外国の政策動向もふまえ、親と子を分離する方向ではなく、親に子育ての時間と自由を保障することで、子どもにも親にも、そして社会全体にも利益があることを明らかにする。

序章 少子化対策への疑問

1 わが国の少子化の現状
2 人口爆発と少子化対策
3 人口減少歓迎論と少子化対策
4 女性の働く権利と少子化対策
5 期待される女性と少子化世代のとまどい
6 本書の問題意識

第一章 選択の自由がもたらしたもの

1 子育ては損という意識
2 親になることの責任の重さ
3 専業主婦の子育て支援はなぜ進まないのか
4 選択の自由という幻想
5 社会力の弱さ
6 木を育てることと子どもを育てること

第二章 少子化対策で幸せになれるのか

1 子育てのマクドナルド化
2 二つの方向──効率化と非効率の回復
3 侵食されない領域を確保する
4 少子化対策の政策的意図
5 少子化対策と教育改革
6 親の教育権の不在
7 子育てをする権利からの発想
8 チャイルド・フリー運動の背景

第三章 子育てをする権利を保証する政策

1 北欧の在宅育児手当
2 在宅育児手当の政策理念
3 ホームスクール
4 子育ての時間を保障する労働政策
5 親たちによる自主保育活動の支援
6 ニュージーランドの自主保育活動プレイセンター
7 親のエンパワーメント
8 コミュニティづくりを支える

第四章 市場の外にある時間と空間の可能性

1 新教育連盟の思想
2 羽仁もと子の教育理念
3 イタリアの時間銀行
4 合築による世代間交流
5 ドイツのクラインガルテン
6 高齢化と新しい価値観
7 情報化社会と縁
8 利子のつく貨幣と老化する貨幣

終章 もう一つの少子化対策

1 少子化しない社会の背景にある意識
2 森づくり政策と少子化対策
3 つなぐ存在としての子ども
4 未来からの圧力
5 選択する時間と関係としての時間
6 階層の視点
7 少子化対策への期待
8 子どもという存在の可能性

あとがき
参考文献

内容説明

保育所を整備すれば、子どもは増えるのか。子育ての時間と自由の保障が子ども・親・社会全体に利益をもたらすことを明らかにする。

目次

序章 少子化対策への疑問
第1章 選択の自由がもたらしたもの
第2章 少子化対策で幸せになれるのか
第3章 子育てをする権利を保障する政策
第4章 市場の外にある時間と空間の可能性
終章 もう一つの少子化対策

著者等紹介

池本美香[イケモトミカ]
1966年神奈川県生まれ。本名・森美香。1989年日本女子大学文学部英文学科卒業、三井銀行(現三井住友銀行)入行。2000年千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程修了。現在、株式会社日本総合研究所調査部主任研究員。博士(学術)。主要著書・論文に「親の時間世界に生じている変化」(1997、東洋経済高橋亀吉記念賞優秀作受賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまネギ子

3
育児のマクドナルド化というのが印象にのこった。2017/03/04

keepfine

1
毎日新聞のコラムに寄稿しており、共感できたので本書を読んだ。ヨーロッパにおいては親の教育権こそが教育権論の基軸をなしてきた。日本では学校の教育権が親の教育権に対して圧倒的優位。学校教育における親の無権利、そして親の教員学校への従属と言うのが現実。一方で子供の教育をもっぱら学校に委ね(押し付け)親としての教育責任を果たそうとしない学校依存の無責任な親も目立つ。2021/04/25

あまぬん

1
子どもは人々や未来過去などの時間を繋げてくれる存在っていうの、とても分かるなあ。現代社会は損得とか効率非効率とかそういったモノサシで語られることが多いけど、たしかに、子育てってそういうものじゃない気がする。男女みんながそういったつながりを求めて、心ゆくまで納得した時間も余裕もある子育てができるような社会ができたらいいのになあ。2020/03/11

石ころ

1
専業主婦にもっと手厚い保護がなきゃ、仕事手放してまで子供育てるメリットはないのかしら。2013/04/22

ふみ

0
子育てを経済論理に巻き込むことが、子育ての困難さ予測不可能さを際立たせ、少子化を促していると指摘。子育て支援が両立支援=母親の働く権利を守る方向でのみ語られていることへの問題提起と、親の子育てをする権利を提唱。子育てする権利を支援するという角度からの欧州やニュージーランドにおける政策事例を紹介。2014/02/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/67973
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。