有名人と権力―現代文化における名声

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  • サイズ B6判/ページ数 401,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326652693
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C3036

出版社内容情報

有名人はどんな権力をもっているのだろうか。それはどのようにして生じるのだろうか。本書は、有名人を記号・テキストとして扱い、社会的脈絡から有名人の概念と機能を解明する。アメリカを代表する有名人、トム・クルーズ(映画)、オペラ・ウィンフリー(テレビ)などの具体例をあげて文化的・政治的な力を分析していく。有名人という権力は、経済・政治・芸術的な共同体において出現し、その領域で成功することによって高まるというプロセスを検証する。ポピュラー文化領域で出現し、政治、ビジネス、スポーツ界へも拡大していく有名人の力を追う

【目次】
序文

第1章 公的個人の意味の探求
 リーダーシップから有名人権力を理解する
 ウェーバーとカリスマ
 フロイトと指導者
 結び

第2章 集合性の概念化―暴徒・群集・大衆・オーディエンス
 群集の変容する性質―フランス革命後の権力
 大衆社会という集合性概念の分岐―社会心理学と文化批評の比較
 カルチュラル・スタディーズにおけるポピュラー概念
 結び

第3章 文化権力形式としての有名人の分析手法
 合理化形式としての有名人
 記号/テクストとしての有名人
 オーディエンス=主体の役割
 アプローチの統合
 感情と権力
 結び

第4章 映画装置と映画有名人の構築
 映画有名人の独立性
 映画表現における超常性と日常性
 オーディエンスの快楽と戯れ、親密性と謎による意味構築
 第4章前半の要約
 トム・クルーズ―現代映画の有名人構築
 結び

第5章 テレビによる有名人の構築
 テレビ有名人のユニークな性質
 オブラ・ウィンフリー―なじにのないものを親近化する
 結び

第6章 ポピュラー音楽有名人の意味―区別された本物らしさの構築
 ポピュラー音楽スターの産業構築
 「現象」の構築―ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック
 結び―有名人地位の霧散

第7章 有名人システム
 映画有名人との同一化―アウラ的距離
 テレビ有名人の発明―親近性への同一化
 共同体の賞揚―ポピュラー音楽有名人と本物らしさの要求
 結び―公的主体性システムの概念

第8章 政治文化における感情の体現
 資本主義的民主性における公的アイデンティティの収斂
 親近性の構築と親近感のある指導者
 政治指導者と連帯の構築
 参加者の重要性―群集権力の再形成
 政治的リーダーシップの映画に類似したテクスト―アウラの確立
 物語的距離の構築
 統制・構築される指導者―キャンペーン映画と広告
 結び

結論 権力の形式/公的主体性の形式
 人間代理業としての有名人
 安定した集合形成の形象としての有名人
 諸個人の見せ物としての有名人システム
 有名人と私的・公的領域の定義

原注/訳注
訳者あとがき
索引

内容説明

有名人の政治的・文化的潜在力とは何か。名声・地位・成功を通して現代文化に強大な社会権力を実現していくシステムを解読。

目次

第1章 公的個人の意味の探求
第2章 集合性の概念化―暴徒・群衆・大衆・オーディエンス
第3章 文化権力形式としての有名人の分析手法
第4章 映画装置と映画有名人の構築
第5章 テレビによる有名人の構築
第6章 ポピュラー音楽有名人の意味―区別された本物らしさの構築
第7章 有名人システム
第8章 政治文化における感情の体現
結論 権力の形式/公的主体性の形式

著者等紹介

マーシャル,ピーター・デイビッド[マーシャル,ピーターデイビッド][Marshall,P.David]
カナダオンタリオ州出身。博士号取得までカナダ在住。オーストラリアクィーンズランド大学メディア文化研究センター所長を経て、現在アメリカ合衆国ノースイースタン大学コミュニケーション研究学科主任教授

石田佐恵子[イシタサエコ]
1962年栃木県生まれ。大阪市立大学大学院文学研究科助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ぷほは

1
以前に読んだ時よりはまともな事が書かれているな、という印象なのだけれど、どうにも議論が記号論に傾いたときに冗長になるような気がしてならない。これはCSの宿痾なのかと疑いたくもなるのだが。。。話が権力論や政治論から始まっている以上、むやみやたらに記号の操作を重視するわけにはいかないはずなのに、そこにオーディエンスと主体性論まで絡んでくるから、どうしても理論が事例に比べて収まりが悪くなっている気がしてしまうのである。ウェーバーの整理にしても、合理性/非合理性の軸自体はあまり検討してもしょうがない部分に見える。2017/08/17

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