娘の誘惑―フェミニズムと精神分析

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  • サイズ B6判/ページ数 359,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326652440
  • NDC分類 367.2
  • Cコード C3036

出版社内容情報

精神分析の「天父」たるフロイトも、ラカンも、「女のこと」にはあまり興味がなかったことは、よく知られている。本書は、男性中心主義という印象の強い精神分析の理論、特にラカンのテクストをフェミニズム批評の手法で読み解く――フェミニズムという「娘」が精神分析という「父」を誘惑する――ことで両者を架橋する試み。各章で対立する二つのテクストを交錯、対話させることで精神分析理論、フェミニズム理論それぞれに新たな視座を開く。ラカンのほか、フロイト、ミッチェル、ショーンズ、イリガライ、モントルレー、ヒース、ルモワーヌ-ルッ

【目次】



1 『精神分析とフェミニズム』

2 ファルスの大きさ
    ラカンの比喩/己惚れ

3 レディース・マン
    (女に好かれる男/女が好きな男/女男)

4 『アンコール』をアンコール

5 父の誘惑

6 生意気な質問

7 流離う/常軌を逸した欲望のエクリチュール

8 ファルスヲ持つ母
    欺瞞の分析

9 ドラの鍵

原注
訳者あとがき
参考文献
索引

内容説明

「父」を楽しませてやりなさいな。でも、彼の法に服従してはだめ。フェミニズム=「娘のテクスト」は「精神分析の聖典/正典/性典」=「父のテクスト」の内部に入り込み、解体し、未知なる生命を得る。交錯するテクスト間に渦まく欲望を味わい尽くし、精神分析とフェミニズム双方に新たな視座を拓くフェミニズム批評の到達点。

目次

1 『精神分析とフェミニズム』
2 ファルスの大きさ
3 レディーズ・マン
4 『アンコール』をアンコール
5 父の誘惑
6 生意気な質問
7 流離う/常軌を逸した欲望のエクリチュール
8 ファルスを持つ母
9 ドラの鍵

著者等紹介

ギャロップ,ジェーン[Gallop,Jane]
1952年生まれ。ウィスコンシン大学ミルウォーキー校教授。著書にReading Lacan(1985『ラカンを読む』富山太佳夫ほか訳、岩波書店、1990年)、Around 1981:Academic Feminist Literary Theory(1992)、Feminst Accased of Sexual Harassment(1997)、Pedagogy:The Question of Impersonation(1995)ほか
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒナコ

2
父をラカン、母をクリスティヴァ、娘をイリガライに配役して、父—母—娘という一見奇妙なエディプスの三角形の思想史的解釈がなされ、著者によってファルスにかかったベールが剥ぎ取られている。 イリガライが行った二人についての批判を利用した、著者の難渋な導きに従えば、ラカンの理論で普遍的な父にみえるものはただの分析者の権威でしかないし、クリスティヴァの全知全能なる母と娘の同一性は母のナルシシズムでしかないと、自らの理論によって自白が行われているらしい。両親の「ファルス」とも思えた理論は小文字の陰茎なのかもしれない。2018/06/03

nakae

0
予想した内容と違った。自分には難しかった2023/08/05

0
ラカンの言ってる女は存在しないの意味がわかったかも。想像上の異性を相手にする異性愛には本質的に同質性が絡みついており、そうじゃなく物質的な他者の存在を重視する2022/03/31

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