双書ジェンダー分析<br> 東アジアの良妻賢母論―創られた伝統

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双書ジェンダー分析
東アジアの良妻賢母論―創られた伝統

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  • サイズ A5判/ページ数 293p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326648733
  • NDC分類 367.22
  • Cコード C3336

出版社内容情報

良妻賢母(日本)、賢妻良母(中国)、賢母良妻(韓国)は儒教文化に基づく伝統的女性像ではなく、近代になって約100年ほど前に生みだされたものだったと詳細に実証。

<夫に対してはよい妻であり、子に対しては賢い母であるべきだ>という女性の社会的役割についての伝統的な考え方を、これまで良妻賢母思想とみなしてきた。そしてこれは旧来からある束縛的な女性規範だと思われていた。しかし本書ではこの通念をうち破り、これが近代の産物であることを、3ヵ国の女性思想を追求しつつ明らかにする。

[関連書] 小山静子 著 『良妻賢母という規範』(勁草書房刊)


序章 創造された伝統としての「良妻賢母」
1 時間軸と空間軸から「伝統」を見なおす
2 「新女性」と「賢妻良母」
3 本書の構成

Ⅰ 近代東アジアの女子教育思想と「良妻賢母」

第1章 東アジアの視座からみる「良妻賢母」の近代性
1 近代的女性像としての「良妻賢母」
2 日本の「良妻賢母」研究
3 韓国の「賢母良妻」研究
4 中国の「賢妻良母」研究

第2章 近代東アジアの「良妻賢母」とその西欧的起源
1 中村正直の洋学観とイギリス留学
2 中村正直の女子教育観
3 女子教育の体制化と「良妻賢母」の変容
4 明治啓蒙思想の女性論と近代中国

第3章 日本の「良妻賢母」像の中国伝播
1 下田歌子の「良妻賢母主義」
2 近代中国女性史からみる服部宇之吉
3 『礼記』に基づく服部宇之吉の中国女性観
4 服部宇之吉と予教女学堂
5 「良妻賢母」の中国伝播と変容

Ⅱ 五四新文化運動と「賢妻良母」の変容

第4章 五四新文化運動と女性論の旋回
1 売られる商品としての『婦女雑誌』
2 女性読者の形成と『婦女雑誌』の創刊
3 商務印書館の対応
4 知識界の再編と女性論
5 中国女性論と『婦女雑誌』

第5章 民国初期の新しい女性像「賢妻良母」
1 新しい「賢妻良母」のイメージ創出
2 衛生観念と家庭経済の管理
3 「賢妻良母」を支える名分

第6章 新女性イメージの創出
1 ノラと新女性イメージの創出
2 『婦女雑誌』と「脱性化」する中国女性論
3 「賢妻良母」と旧女性イメージの創出

第7章 「賢妻良母」の伝統化
1 新文化運動に対する牽制と反動
2 近代消費文化と女性
3 中国の伝統としての「賢妻良母」

終章 「賢妻良母」から編みなおす中国近代史
1 「婦女回家」論争と「新賢妻良母」
2 「賢妻良母」でつなぐ近代中国史の外延
3 「賢妻良母」で組みなおす近代中国史の内縁
4 中国における伝統化と儒教原理の変容

参考文献
あとがき
索引

内容説明

儒教文化に基づく女性規範と見なされてきた「良妻賢母」は、近代が生み出した伝統であることを緻密に解明。近代中国女性史に新しい視座をひらく。

目次

創造された伝統としての「良妻賢母」
1 近代東アジアの女子教育思想と「良妻賢母」(東アジアの視座からみる「良妻賢母」の近代性;近代東アジアの「良妻賢母」とその西欧的起源―明治啓蒙思想の女性観と中村正直;日本の「良妻賢母」像の中国伝播―下田歌子と服部宇之吉)
2 五四新文化運動と「賢妻良母」の変容(五四新文化運動と女性論の旋回―商務印書館と『婦女雑誌』;民国初期の新しい女性像「賢妻良母」―1915年~1919年;新女性イメージの創出―1920年~1925年;「賢妻良母」の伝統化―1925年~1931年)
「賢妻良母」から編みなおす中国近代史

著者等紹介

陳〓湲[ジンジョンウォン]
1972年ソウルに生まれる。2003年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。文学博士。現在、台湾中央研究院台湾史研究所助研究員。専攻は東アジア文化交流史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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私が文学部生だった頃、1番参考になった良妻賢母研究の本。著者は日本の大学で日本の良妻賢母という概念を研究、そこから東アジアの良妻賢母論について考察している。著名な先行研究、日本は良妻賢母研究が進んでいること等、色々なことを教わった。特に「本来、良妻賢母という概念は、登場時には、いまのような保守的な意味ではなかった。良い妻で母であるために女は学問・教養をつけようという革新的なものであったこと」、これは誤解されやすいことなので、注目されるべきだと個人的には思う。フェミニズムと良妻賢母は思想として繋がっている。

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