出版社内容情報
ジェンダーから派生する福祉社会の問題をとりあげ、女性が抱える困難をどう解決していけばよいのかを多面的にときあかす。
1990年代後半から複雑化した社会福祉の状況は、フェミニズムによる再検討を更に必要としている。国際的にも女性への暴力・児童虐待の防止にむけた動きが活発になり、社会福祉のあり方が問われている。本書はジェンダー問題が福祉社会とどうかかわっているかを具体的な問題に即して考えていく。
関連書:杉本貴代栄『女性化する福祉社会』(小社刊)
Ⅰ 社会福祉の思想
第1章 社会福祉とジェンダー
──研究の方法・到達点と課題──
第2章 社会福祉とジェンダー・エシックス
──社会福祉の困難(1)──
第3章 フェミニスト倫理をめざして
──社会福祉の困難(2)──
第4章 高齢社会の福祉政策
──「日本型福祉社会」の形成・破綻から介護の「社会化」へ
Ⅱ 社会福祉の実践
第1章 ソーシャルワーカーになるということ
第2章 母子世帯と貧困問題
第3章 父子世帯が抱えるジェンダー問題
第4章 社会福祉教育とジェンダー・センシティヴ・カリキュラム
──日本社会事業学校連盟加盟校の調査結果から──
Ⅲ 国際化する社会福祉
第1章 社会福祉の国際化とジェンダー
第2章 アメリカの社会福祉政策とシングルファーザー
第3章 アメリカのシングルマザーに何が起こっているのか
第4章 国際比較調査が明らかにした日本のシングルマザー問題
──家計経済研究所編『ワンペアレント・ファアミリーに関する6ヶ国調査』を読む──
あとがきにかえて
──浜名湖湖畔の暮らし──
参考文献
索引
初出一覧
内容説明
ジェンダーの視点から社会福祉をとらえなおす。高齢社会、父子世帯・母子世帯、アメリカの福祉など多様な課題の分析を通して、女性の抱える困難の解決をめざす。
目次
1 社会福祉の思想(社会福祉とジェンダー―研究の方法・到達点と課題;社会福祉とジェンダー・エシックス―社会福祉の困難(1)
フェミニスト倫理をめざして―社会福祉の困難(2) ほか)
2 社会福祉の実践(ソーシャルワーカーになるということ;母子世帯の貧困問題;父子世帯が抱えるジェンダー問題 ほか)
3 国際化する社会福祉(社会福祉の国際化とジェンダー;アメリカの社会福祉政策とシングルファーザー;アメリカのシングルマザーに何が起こっているのか ほか)
著者等紹介
杉本貴代栄[スギモトキヨエ]
東京に生まれる。東洋大学大学院社会学研究科社会福祉学科博士課程退学。イリノイ大学シカゴ校マルチカルチュラル女性学研究所の研究員、長野県短期大学助教授を経て、現在、1997年より金城学院大学現代文化学部福祉社会学科教授・社会福祉学博士
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