双書ジェンダー分析
女性労働とマネジメント

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  • サイズ A5判/ページ数 236p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326648573
  • NDC分類 366.38
  • Cコード C3336

出版社内容情報

デパート、スーパーマーケットで働く女性を中心に、働いている現場で女性がどんな問題をかかえ、どう働いているのか、そのリアリティを詳細に明らかにする。女性活用といえば育児支援だけが強調されているが、実際の仕事の場で女性がキャリアをつみ、仕事の中軸になっていくにはどうすべきかを、実態に即して明らかにする。女性店長の誕生、正社員とパートの関係など具体的な問題を追い、マネジメントの重要性を強調する。低賃金、不熟練性、差別性の説明が主流だった従来の女性労働研究から大きく前進して、女性の仕事の実情に迫った力作。


第1章 労働研究とジェンダー視覚──女性労働研究のクリティカルな総括──
1 日本における女性労働研究の位置
2 家事労働論争と女性労働の特殊理論
3 労働過程へのジェンダー視覚の導入
4 日本の女性労働研究の課題

第2章 方法と対象
1 ケーススタディの問題意識と方法
2 ケーススタディの対象と位置づけ


第3章 ジェンダー間の職務分離メカニズム──職務の過度のジェンダー化──
1 百貨店A社の人事制度と「女性活用」の動向
2 正社員のジェンダー間職務分離
3 ジェンダー間職務分離がもたらす矛盾
4 職場のジェンダー関係と流通機構
5 職務のジェンダー化のメカニズム

第4章 労働組織内の応答-交渉関係──<私たち>という分離線──
1 店舗労働のジェンダー間職務分離
2 主任・一般職・パートの相互関係
3 <私たち>の世界
4 組織内分離のメカニズム

第5章 「女性店長づくり」という挑戦──マネジメント・スタイルとジェンダー──
1 組織的挑戦としての「女性店長づくり」
2 女性店長の位置:店長のマネジメントとキャリア
3 女性店長の挑戦とマネジメント・スタイル
4 女性店長のインパクト

終章 労働組織のリアリティに迫る
1 方法としての労働組織分析
2 男性中心主義の問題
3 X社の組織的挑戦の意義
4 組織のイノベーターとしての女性
5 今後の研究に向けて


参考文献
あとがき
索引

内容説明

デパート、スーパーで働く女性たち。女性労働の特殊性を過度に強調したり、不利を告発したりする「ジェンダー・ステレオタイプ」の分析を斥け、今日的状況にふさわしい労働組織変革の方途を探る。

目次

第1章 労働研究とジェンダー視角―女性労働研究のクリティカルな総括
第2章 方法と対象
第3章 ジェンダー間の職務分離メカニズム―職務の過度のジェンダー化
第4章 労働組織内の応答‐交渉関係―「私たち」という分離線
第5章 「女性店長づくり」という挑戦―マネジメント・スタイルとジェンダー
終章 労働組織のリアリティに迫る

著者等紹介

木本喜美子[キモトキミコ]
1950年新潟県に生まれる。1973年津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。1978年北海道大学大学院教育学研究科博士課程修了。社会学博士。1996年社会政策学会奨励賞受賞(『家族・ジェンダー・企業社会』)。現在、一橋大学大学院社会学研究科教授(家族と労働の社会学専攻)
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