出版社内容情報
アメリカの法定後見制度は州法により規制されているため、その手続・内容も州によって異なるが、本書は、特に各州の制度に共通にみいだせる法定後見手続全般の特徴とその実務上の諸問題に焦点を当て、それらを司法的側面と精神医学的側面から学際的に概説する。後見手続のプロセスに即したかたちで、本人の「能力」や後見人選任の是非などの問題がどのような司法手続を通じて判断されるのかという点に関して解説を加えるとともに、それぞれの問題について多くの実例も添え、高齢者の法的な行為能力の問題に関わる専門分野の実務専門家や学生にとって
【目次】
第1篇 概論
第1章 高齢者のための後見制度
わが国の高齢者人口
代理による管理
後見制度
高齢者後見の具体例
要約
第2章 後見制度の法的基礎
州規定
後見人の役割
要約
第2編 精神医学的見地
第3章 高齢者における行為能力評価
行為能力とは何か?
行為能力の評価
要約
第4章 行為能力に及ぼす精神障害
気分障害
認知障害
アルツハイマー病
行為能力との関係
要約
第3篇 司法的見地
第5章 後見手続きにおける裁判のプロセス
申し立て
審理の通知
緊急後見
裁判所による調査
能力評価
被後見人の回復
後見の終了
後見の変更
後見人の辞任
要約
第6章 裁判所
検認判所
裁判官
裁判所のスタッフ
法廷
後見事件における上訴
要約
第7章 後見事件における裁判所の決定
証拠
被後見人の最善に利益
限定後見
後見人の選択
要約
第8章 後見制度と依存的成年者に対する虐待
虐待とネグレクト
申立人による虐待(濫用)
後見人による虐待
被後見人の虐待に対する司法的救済
要約
第9章 後見の監督
後見監督の目的
後見監督に対する障害
後見監督の手順
報告以後のステップ
後見監督に関する典型的な問題点
改善提案
要約
第4編 調査
第10章 後見制度に関する経験的調査
具体例
調査の難点
調査に対する要請
後見制度改革と調査
要約
解題 アメリカ法定後見手続の理念と構造
原著参考文献一覧
索引
内容説明
アメリカの後見手続を精神医学、法学の両側面から概説。多くの専門領域が絡み合い複雑な制度となりつつある高齢者のための後見制度。どのように実施され、何が問題を複雑にしているのか。制度と人間の側面から明らかにしつつ、その運用のあり方を考える。
目次
第1編 概論(高齢者のための後見制度;後見制度の法的基礎)
第2編 精神医学的見地(高齢者における行為能力の評価;行為能力に影響を及ぼす精神障害)
第3編 司法的見地(後見手続における裁判のプロセス;裁判所;後見事件における裁判所の決定;後見制度と依存的成年者に対する虐待;後見の監督)
第4編 調査(後見制度に関する経験的調査)
解題 アメリカ法定後見手続の理念と構造
著者等紹介
新井誠[アライマコト]
1950年生まれ。筑波大学大学院教授
橋本聡[ハシモトサトシ]
1963年生まれ。東海大学助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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