出版社内容情報
男女共同参画により、福祉社会で女性が抱える困難はより見えにくく、より複雑化した。それらの困難を、事例研究だけではなく、書評、映画評などから読み解く。
2000年以降「男女平等」は重要な国の政策となったが、社会に埋め込まれたジェンダー不平等により、女性は依然として社会福祉政策の受け皿であることを期待されている。少子化対策、介護労働、母子世帯と貧困等を取り上げ、その現実と変化を丹念に追う。また、アメリカのシングルマザー政策の功罪を明らかにし今後の日本の方途を探る。
[関連書] 同著者 『福祉社会のジェンダー構造』 (勁草書房刊)
内容説明
男女共同参画により、福祉社会で女性が抱える困難はより見えにくく、より複雑化した。それらの困難を、事例研究のみならず、書評、映画評などから読み解く。
目次
第1部 福祉政策を検証する(持続可能な福祉社会―ジェンダーの視点から;「少子化対策」に見るジェンダーの課題―90年代の少子化対策を検証する;労働のジェンダー分化と社会福祉;ホームヘルパーが抱えるジェンダー課題;貧困とジェンダー―母子世帯施策の動向と新展開)
第2部 福祉国家の展望(社会福祉におけるフェミニスト研究の経過と到達点―欧米の研究経過と日本の課題;シングルマザーの生活と公的援助の実態―アメリカ調査の報告(1)
アメリカの福祉改革はいかに履行されたか―アメリカ調査の報告(2)
アメリカのフェミニズムが解放したもの、取り残したもの―ベティ・フリーダン著『ビヨンド・ジェンダー:仕事と家族の新しい政治学』解説)
著者等紹介
杉本貴代栄[スギモトキヨエ]
東京生まれ。イリノイ大学シカゴマルチカルチュラル女性学研究所の研究員、長野県短期大学教養学科助教授を経て、1997年より金城学院大学現代文化学部福祉社会学科教授。社会福祉学博士。専門は、社会福祉学、ジェンダー論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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