出版社内容情報
パーソンズらの構造機能主義に対抗する〈意味学派〉の基本文献。社会的な相互作用の中で,ものごとの意味に反応し,解釈を通じて行為し,秩序を作る人間に焦点をあてる。
内容説明
構造機能主義に対抗する〈意味学派〉の基本文献。ひとつの社会秩序はどのように成立するのか。
目次
第1章 シンボリック相互作用論の方法論的位置
第2章 ジョージ・ハーバート・ミードの思想の社会学的意味
第3章 シンボリックな相互作用としての社会
第4章 態度と社会的行為
第5章 人間集団の心理学的意味
第6章 トーマスとズナニエツキ著『欧米におけるポーランド農民』の評価
第7章 社会学的分析と「変数」
第8章 社会理論のどこが間違っているか?
第9章 概念なき科学
第10章 社会心理学における概念の問題
第11章 マスメディア効果研究への提言
第12章 世論と世論調査
解説 ハーバート・ブルーマーの社会心理学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みき
3
集団行動が本質的、にどのようなものであるか、について、それが個人と他者の調整や感受性によって構成されつつあるものである、という見解から見ていく方法があるよ、という意見。特に感受概念というワードが素敵だと思う。自己、があるゆえに私たちは自分自身に対しても指示的になり、感受概念によりなんとなくこういうものであろう、ということを意識するしないにかかわらず没入的に受け入れ行為構成につなげている。2019/04/23
富士さん
1
題名はシンボリック相互作用論ですが、全体を眺めるとむしろ堅実な社会学のための現状批判論集と言った感じです。個々の出来事を文脈に合わせて解釈しながら事実を紡いで行き、それを目的に応じて作られた分類の枠組みの中に落とし込んで行く、その営みこそあるべき社会学で、理論に合わせて経験を加工する過剰な演繹や枠組みを作ることなくただ事実を積み上げる無意味な帰納への批判こそが本書のテーマなのだと読みました。過剰な演繹への批判が強めで言い方がきついですが、統計や理論の重要性にもちゃんと言及させているように思いますが。2016/12/07
ゆうき
1
シンボリック相互作用論とは人間はものごとに対して意味を持って行為をすること、ものごとの意味は個人がその仲間と一緒に参加する社会相互作用から導き出され発生するということ、意味は個人が出会ったものごとを対処されるなかで再解釈され更新されていくことである。2013/12/28
シュミットさん
0
かなり辛口の基本文献。2009/09/04