出版社内容情報
ケインズの経済学上の理論革命をその思考の変化の中に見いだし、革命の意義とケインズ経済学の発展のために何が必要かを論じる。
本書は、相互に関連しあう思想・理論・政策を三位一体のものとして画き出したケインズの経済学体系を解説し、ケインズ革命を同時期のニュートン力学から量子力学へのパラダイム転換に相当する大転換であると結論づけ、ケインズ革命の意義を検討し、ケインズ経済学のさらなる発展の礎を築く。
関連書:同著者 『ケインズ一般理論入門』(有斐閣刊)
序章 ケインズの現代的評価に向けて
第1章 新倫理思想追求の不断の旅
1 ケインズの思想的開眼
2 ムーアの道徳へのケインズの反逆
3 『蓋然性論』の梗概
4 初期信条へのケインズの反省
5 大衆社会への開眼と人間観の変化
6 ケインズの後期倫理思想
補論 自然科学思想の発展
──ニュートン力学から量子力学へ──
第2章 経済学のパラダイム転換への道
1 ケインズ経済学の方法論的特質
2 ケインズの経済学事始め
3 経済理論家としての登場
4 伝統的理論からの離脱への歩み
5 『貨幣論』
6 『貨幣論』からの脱出に向けて
7 『一般理論』への道
8 『一般理論』の誕生──古典派経済学からの完全脱却
9 有効需要の原理──新しい理論モデル
10 ケインズの市場経済観
──将来の不確実性とストックの果たす役割
11 ケインズ革命
第3章 思想と理論を背景にもつ政策論
1 新自由主義思想
2 バークの政治論の評価・吸収
3 ムーア倫理論とバーク政治論との統一
4 市場経済における個人間格差の問題
5 金本位制復帰の是非をめぐって
6 『貨幣論』の政策論とその変化
7 『一般理論』の政策論
8 管理された資本主義の提唱
終章 ケインズ経済学体系の現代的評価
参考文献
内容説明
本書は、ケインズの思想・理論・政策を三位一体の経済学体系として解説するとともに、ケインズ革命を同時期のニュートン力学から量子力学へのパラダイム転換に相当する社会科学思考の大転換と位置づける。その上で、ケインズ革命の意義を検討するとともに、それのさらなる発展への礎を見出そうとするものである。
目次
序章 ケインズの現代的評価に向けて
第1章 新倫理思想追求の不断の旅(ケインズの思想的開眼;ムーアの道徳へのケインズの反逆;『蓋然性論』の梗概 ほか)
第2章 経済学のパラダイム転換への道(ケインズ経済学の方法論的特質;ケインズの経済学事始め;経済理論家としての登場 ほか)
第3章 思想と理論を背景にもつ政策論(新自由主義思想;バークの政治論の評価・吸収;ムーア倫理論とバーク政治論との統一 ほか)
終章 ケインズ経済学体系の現代的評価
著者等紹介
浅野栄一[アサノエイイチ]
1929年(旧)東京市に生まれる。1952年東京商科大学卒業。1955年同大学特別研究生前期課程修了。国学院大学経済学部専任講師。1960年中央大学商学部助教授・教授を経て、1999年同大学を停年退職。中央大学名誉教授
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