出版社内容情報
政・官の癒着,横行する利益誘導政治,官僚機構の権力増大の原因は何か。多数決制に基づく現代民主主義の危険性を乗り越える原則を提唱。
【目次】
多数決民主主義の制約
1 はじめに
2 他の研究との関係
3 多数決ルールの基本的な論理
4 対角線上にない解の除去
5 抽象的モデルとその適用
6 効率性、レント・シーキング、一般性
7 近代民主主義における一般性
利益誘導政治の行方
1 はじめに
2 有権者の投票行動
3 政治家の行動
4 官僚の行動
5 政府の構造
行政改革―合意への途
1 官僚主導国家
2 公共選択論と構造改革
3 中間報告の成果と不安
4 行革は茶番劇?
5 財政再建は構造改革より始める
6 行革はすすむ
解題:ブキャナン、タロックと公共選択論の50年
1 はじめに
2 公共選択論の基礎
3 公共選択のバイアスと政府の肥大化
4 政府の正当性
5 リヴァイアサンとしての政府
6 レント・シーキングの世界
索引
内容説明
制度改革を阻むものはなにか!政・官の癒着、横行する利益誘導政治、官僚機構の権力増大。その原因はなにか?多数決制にもとづく現代民主主義の危険性を乗り越える手だてはなにか?公共選択論が提示する解決への糸口。
目次
多数決民主主義の制約
利益誘導政治の行方
行政改革―合意への途
解題 ブキャナン、タロックと公共選択論の50年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GASHOW
6
政治家も官僚も人だから自分の身近なところが良くなるようにする。投票者も自分の都合を考えるだから民主主義では全体がよくならない。官僚政治の問題点が指摘されている。日本も民主党ができる前くらいは、政治家が官僚政治が問題だと与野党ともに言っていたが、誰もいわなくなった。本当の行きづまりになって、原因とすら思わなくなってしまったのかもしれない。2017/11/16
Hisashi Tokunaga
0
ブキャナンの多数決投票制「・・多数派が少数派を支配するということです。・・対称性をもった結果はあり得ないということ・・・あるものを三人で分けるという単純多数決を考えてみましょう。対称性のある解の場合には三分の一ずつみんなで分け合う・・・偶然に多数派連合を形成した二人が全部を取るという解が最終的に支配する・・・」(p10)新たな統治論に立脚した憲法訴訟の地平から多数決論が再度問われている。(2013.3記)
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