出版社内容情報
国際通商政策の立場から、地域主義によって強化された貿易・投資の自由化とルールに基づく国際通商秩序を維持発展させる方途を探る。
国際通商秩序の危機を乗り越える道筋を、政治と地政学の論理にすべて委ねてしまうのではなく、通商交渉経験のある実務家、国際法学者、国際経済学者、国際政治学者など多方面からの知的サポートを得ながら、国際通商秩序を多元的にとらえ、日本にとって、また米中に挟まれたミドルパワーとして、進むべき道を詳細に検討していく。
内容説明
地政学的緊張が高まり経済安全保障の強化に向けた取組が行われるなか、国際通商政策の立場からルールに基づく国際通商秩序を多元的にとらえ、日本にとって、また米中に挟まれたミドルパワーとして進むべき道を、通商交渉経験のある実務家、国際法学者、国際経済学者、国際政治学者が詳細に検討する。
目次
序章 国際通商政策の行方
第1章 中国の台頭と米国主導の国際通商秩序
第2章 日米欧三極貿易大臣会合、G20日本とWTO改革
第3章 WTO上級委員会問題の本質―多国間通商システムにおける「法の支配」存立の条件とは
第4章 米中経済の分断とグローバル・サプライチェーンの再編
第5章 中国の「異質な」経済体制と通商ルール―実効性のある規律づけはできるのか
第6章 CPTPPの貿易政策上の意義
第7章 RCEPの意義と役割
第8章 ウィズ/アフター・コロナ危機下の通商政策
著者等紹介
木村福成[キムラフクナリ]
慶應義塾大学経済学部教授。1958年東京生まれ。1982年東京大学法学部卒業。1991年ウィスコンシン大学経済学部Ph.D.取得。ニューヨーク州立大学オルバニー校経済学部助教授等を経て、2000年慶應義塾大学経済学部教授。2008年より東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)チーフエコノミストを兼任。専攻:国際貿易論、開発経済学
西脇修[ニシワキオサム]
政策研究大学院大学特任教授。1969年東京生まれ。1993年東京大学法学部卒業。1997年タフツ大学フレッチャー法律外交大学院修了(MALD)。博士(政策研究)(政策研究大学院大学)。1993年通商産業省(現経済産業省)入省。貿易経済協力局安全保障輸出管理国際室長、通商政策局通商機構部参事官(総括担当)等を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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