出版社内容情報
発展途上国から中所得国へ、そして高所得国に向かう中国・ASEANは果たして「中所得国の罠」に嵌ることなく発展できるだろうか。
内容説明
中所得国、そして高所得国に向かう中国・ASEANは果たして「中所得国の罠」に嵌ることなく発展できるだろうか。中所得国を低位・高位に分類し、日本・韓国の経験を踏まえて、中国・タイ・マレーシア・インドネシア・フィリピン・ベトナムの課題と可能性を問う。
目次
第1部 中所得国の罠の課題と理論(「中所得国の罠」論の登場;中所得国の罠についての理論的枠組み;中所得段階での成長鈍化と早期脱工業化;FDI主導型成長と持続的発展の条件;アジア工業化と経済発展)
第2部 北東アジアの経験が示唆するもの(日本経済の発展経験;韓国の経済発展:科学技術力強化過程を中心に)
第3部 中所得国の罠が回避できるか:中国とASEANの発展と展望(中国経済の発展過程と現段階:中所得国の罠に関して;高位中所得国としてのタイとマレーシア:外資主導型発展の功罪;低位中所得国のインドネシアとフィリピン:非工業化型の発展は持続可能か?;ベトナム経済:要素市場と持続的発展の課題)
著者等紹介
ヴァン・トウ,トラン[ヴァントウ,トラン] [Van Tho,Tran]
ベトナム生まれ。高校卒業後、国費留学生として来日。一橋大学経済学博士。日本経済研究センターや桜美林大学を経て、早稲田大学社会科学総合学術院教授、ベトナム首相経済諮問委員、瑞宝小綬章受章。著書:『産業発展と多国籍企業』(東洋経済新報社、1992年、アジア太平洋賞受賞)、『東アジア経済変動とベトナムの工業化』(ベトナム語、Chinh tri Quoc gia出版社、2005年、優良図書賞受賞)、『時間ショックとベトナム経済』(ベトナム語、Tri thuc出版社、2015年、優良図書賞受賞)ほか
苅込俊二[カリコミシュンジ]
千葉県生まれ。早稲田大学商学研究科修了後、富士総合研究所入社。アジア経済研究所、財務省財務総合政策研究所、みずほ総合研究所、早稲田大学などを経て、帝京大学経済学部准教授。早稲田大学博士(社会科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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