出版社内容情報
著者は日銀在勤中に日本の金融当局の代表として「バーゼル銀行監督委員会」と「BIS支払決済システム(CPSS)」の両法の委員を歴任し国際交渉を行ってきた。それらの実務経験を踏まえて、金融・決済システムの国際的な規制やリスク管理に関する、?議論の系譜、?現在の論争点、?実務と規制のギャップ、?規制の副作用、?リスク管理と規制・監督のあり方、などについて実務・理論の両面から議論する。
内容説明
バーゼル規制は金融危機を防げるのか。金融危機と金融・決済システム問題をミクロの視点から分析。元日銀局長による体験的プルーデンス政策論。国際基準の背後にある立案者たちの思考回路を解説。インセンティブ構造を踏まえた制度設計を示す。
目次
第1章 金融危機とレギュラトリー・アービトラージ
第2章 リスク管理と監督機能
第3章 レポ市場と流動性リスク
第4章 OTCデリバティブ市場の改革と清算機関(CCP)
第5章 プロシクリカリティと規制、会計ルール
第6章 マクロプルーデンス政策の見直し
第7章 金融システム改革のこれから―規制強化では問題を解決できない
著者等紹介
宮内惇至[ミヤウチアツシ]
1958年東京都生まれ。1981年東京大学教養学部卒業(国際関係論専攻)、同年日本銀行入行。カリフォルニア大学バークレー校留学、IMF(国際通貨基金)為替通商局出向、考査局リスクアセスメントグループ長(金融機関のリスク管理、不良債権問題などを担当)、信用機構局参事役(バーゼル銀行監督委員会などを担当)、金融機構局上席考査役、横浜支店長、決済機構局長などを経て、お茶の水女子大学グローバルリーダーシップ研究所客員教授(金融論、国際金融論、女性リーダー論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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