出版社内容情報
ヨーロッパの通貨はユーロ誕生までの合計27年聞にわたり、域内固定相場制を維持してきた。この歴史にもとづいたヨーロッパの経験が、今後の国際通貨体制全体の改革にいかなる意味をもつか、通貨統合成立までの過程を、経済分析だけでなく、政治的、文化的、民族的側面をも踏まえながら分析・評価する。
また、複数の国々による立場の違いを理解することによって実現した通貨統合が、日本およびアジア地域の将来における通貨政策・通貨制度にどのような教訓を与えるか考察する。
【目次】
はしがき
図表目次
序章 欧州統合前史
1 アンリ4世と宰相シュリーの「大計画」
2 クーデンホーフ・カレルギーの汎ヨーロッパ主義運動
3 第二次世界大戦後の独仏和解
第1章 EUの歩み、意思決定プロセスおよび欧州統合の推進力
1 「常に深化を遂げゆく同盟」
2 EUの意思決定プロセス
3 独仏枢軸の役割
4 欧州統合を推進した人々と彼らの力の源泉
第2章 欧州統合における欧英間断層とその背景
1 イギリスの非協力的な姿勢とその背景
2 「英国プロブレム」の時系列
3 ヨーロッパ諸国の対英不信
4 イギリスの周縁意識
5 欧英関係の将来
第3章 こー六派の固定為替相場制の経験
1 EUスネイク制の機能と歩み
2 EMS(欧州通貨制度)の機能と歩み
第4章 1992~93年EMS危機の経緯とその背景
1 1992年9月危機の経緯と背景
2 1993年8月危機の経緯と背景
第5章 ユーロ誕生の歴史的経緯とその背景
1 3度目の正直で実現したEMU
2 「マネタリスト派」対「エコノミスト派」
3 ドゥロール報告とそれに対する反応
4 マーストリヒト条約とそれを巡る議論
5 通貨統合への準備期間
6 EMU計画と欧州安全保障政策
第6章 ヨーロッパが経験した固定為替相場制の評価
1 域内基軸通貨としてのドイツ・マルク
2 非対称性問題
3 EMSハードシェル・カプセル論
4 ワイダー・バンドのEMS
5 全体的な評価
終章 わが国の通貨政策と国際通貨体制へのインプリケイション
1 国際通貨制度改革に対するインプリケイション
2 アジアの地域協力・統合へのレッスン
別表
参考文献
おわりに
初出一覧
索引
内容説明
ユーロ誕生までの合計27年間にわたるヨーロッパの域内通貨統合の経験が、今後の国際通貨体制全体の改革にいかなる意味をもつか、通貨統合成立までの過程を、経済分析だけでなく、政治的、文化的、民族的側面をも踏まえながら分析・評価するとともに、日本およびアジア地域の将来における通貨政策・通貨制度にどのような教訓を与えるか考察する。
目次
序章 欧州統合前史
第1章 EUの歩み、意思決定プロセスおよび欧州統合の推進力
第2章 欧州統合における欧英間断層とその背景
第3章 ヨーロッパの固定為替相場制の経験
第4章 1992~93年EMS危機の経緯とその背景
第5章 ユーロ誕生の歴史的経緯とその背景
第6章 ヨーロッパが経験した固定為替相場制の評価
終章 わが国の通貨政策と国際通貨体制へのインプリケイション
著者等紹介
山下英次[ヤマシタエイジ]
1947年東京生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。東京銀行調査部、国際投資部、海外部などを経て、1988年大阪市立大学経済学部助教授。現在、同大学大学院経済学研究科助教授。専攻は国際通貨論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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