出版社内容情報
アメリカの巨大な軍事カ・経済カ・技術カを支え護る「国家安全」のシステムはいかに構築されているのか。国家存亡にかかわる「国家安全」維持の仕組みを解明する。
大統領府と連邦議会のチェックとバランスを柱に、核技術から日常用品に至る多様な技術分野についてその拡散防止や秘密維持の制度を分析し、その問題点や解決の方向性を探る。これによって、日常生活で報道される国家安全に関する様々な事件を自分なりに整理し理解できる見方を提示する。
はじめに
略語
第1章 国家安全と大統領の権限
一 国家安全に関する重要事項の決定
二 行政庁に対する大統領の指揮監督権
三 外交関係における権限
四 行政府免除特権
五 緊急経済権限
【イラン・コントラ事件】
【ウォーターゲート事件】
第2章 国家安全に対する連邦議会の関与
一 立法権
二 歳出予算編成権
三 調査権
四 情報機関の報告義務
第3章 国家安全への連邦裁判所の関与
一 裁判所の関与の限界
二 情報収集活動の監視
三 刑事裁判手続における秘密指定情報の保護
【刑事裁判手続の概要】
第4章 秘密指定
一 秘密指定制度の概要
二 現行秘密指定制度
三 秘密指定制度の問題点
四 守秘契約の強制
五 秘密指定情報の輸出規制
第5章 核技術の秘密維持
一 国内法上の取り扱い
二 核技術情報の輸出管理
三 核兵器拡散防止の国際協力
第6章 兵器の輸出規制
一 通常兵器の輸出規制
二 化学兵器の規制
三 化学兵器禁止条約
四 生物兵器禁止条約
第7章 両用商品の輸出管理
一 概観
二 規制の仕組み
三 輸出振興と国家安全などとの利益調整
四 審査の仕組み
五 不許可決定に対する司法審査
六 不許可決定に対する不服申立て
七 違反行為と制裁
八 域外適用
九 多国間協力
一〇 外国特許出願などの規制
注
あとがき
索引
内容説明
核技術から日常用品に至る多様な技術分野におけるその拡散防止・秘密維持制度の分析を通じ、アメリカの巨大な軍事力・経済力・技術力を支える「国家安全」維持の仕組みを解明する。
目次
第1章 国家安全と大統領の権限
第2章 国家安全に対する連邦議会の関与
第3章 国家安全への連邦裁判所の関与
第4章 秘密指定
第5章 核技術の秘密維持
第6章 兵器の輸出規制
第7章 両用商品の輸出管理
著者等紹介
川口博也[カワグチヒロヤ]
1933年大阪市に生まれる。一橋大学法学部・神戸大学大学院修士課程卒業。一橋大学大学院博士課程単位取得修了。神戸商科大学教授、香川大学教授を経て、現在、弁護士(神戸大学法学博士)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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