続々 裁判官の書斎

倉田 卓次【著】

勁草書房（1992/01発売）

• サイズ B6判／ページ数 311p／高さ 20X14cm
• 商品コード 9784326450442
• NDC分類 914.6
• Cコード C1032

出版社内容情報

バラエティー豊かな第三作。文学はもちろんのこと，物理学，マレーネ・ディートリッヒ，ブリューケルの絵画，古田武彦氏との古代史対談など盛りたくさん。

【目次】
　　　　　Ⅰ
＜目耕余禄＞
唐宋伝奇集
日本語の作文技術
情報の歴史
ブリューゲル・さかさまの世界
ささなみのおきな
ディートリッヒのABC
「甘え」と社会科学
軽い機敏な仔猫何匹いるか
基礎日本語辞典
冠詞（全三冊）
物理の散歩道（全五冊）
随想集　ピモダン館
とらんぷ譚　真珠母の匣
登記と法と社会生活―「法律風土」日米較差の根源上巻
書物の森を散歩する
　銀河にひそむモンスター
　大いなる天上の河
　光の潮流
　SF全短編
　南方マンダラ
　酉陽雑俎
　聊斎志異
ルビ文学
　ルビの功罪
　ルビの再評価
　柴田天馬訳『聊斎志異』
　竹内実訳『中国愛誦詩選』

　　　　　Ⅱ
交通遺児育英会２０周年に想う
地裁に医事訴訟専門部を
裁判官という職業―若い女性からの合格通知を祝って―
民事裁判実務の昨今
裁判官の公と私

　　　　　Ⅲ
二人称としての先生
法曹四者の夢
Notary PublicからNotaryへ
Living Will（生前発効遺言）

　　　　　Ⅳ
寮佐吉先生の思い出
落第
十年前の明士会パーティ
能逐其終
弁護士・山田○之助

　　　　　Ⅴ
『乱帙録』あとがき
『法服を脱いでから』序文
『ことわざから科学へ』あとがき

　　　　　Ⅵ
ことばの歳時記「法律と裁判のことば」
対談・古代史学と証明責任

あとがき　

内容説明

元判事がつづるハイセンスな読書エッセー。物理、絵画、漢詩、アフォリズム、回文、語学などの他、歴史対談やＮＨＫでのトークも加えて充実。バラエティー豊かな第３作。

目次

目耕余録
書物の森を散歩する
ルビ文学
交通遺児育英会２０周年に想う
裁判官の公と私
法曹四者の夢
落第
対談・古代史学と証明責任

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[DEAN SAITO@１年１００冊]

著者の「領域外の読書ほど息抜きに役に立つ」という姿勢は、読書をする上での自分の姿勢にもなりました。裁判官の書斎、続 裁判官の書斎、そして本書を通しての著者の核というか軸のブレなさが心強い。

2017/05/04

[ゆう]

古田武彦氏との対談、「古代史学と証明責任」は、学問の分野での議論の応酬にも、証明責任の負担論を援用する試み。閉鎖的な各々の学会の議論にいくらか風穴を開けるものとして、是非各所で実践されて欲しいものだ。そうまでいかなくとも、議論の優劣が、意見の論理性・妥当性でなく、話者同士のパワーバランスで決まる風潮は改まるべきだろう。古代史の話は正直難しかったけれど、とても面白く読めた。

2010/06/15

[misuke]

相変わらず思わず買ってしまいたくなるような書評。なるべく原文を引用して読者に味見してもらうよう心がけているらしい。

2017/01/19