出版社内容情報
認知症の人を地域で支援するため、民法の視点から現場の悩みを汲み取り実践的取組みに寄り添う形で問題解決を図る。
推薦のことば
はしがき
序章 臨床医療の実際─独居で身寄りのない80代女性(ケーススタディ)
地域で暮らす認知症の人たち
事例 独居で認知症を発症した80代女性
第1章 何が問題か─民法の課題を探る
1 はじめに
2 合理人の生活の自由の保障─近代法の3原則
3 消費生活における支援─生活支援の諸相?
4 成年後見による支援─生活支援の諸相?
5 民法の課題─地域生活の安心・安全の保障
6 おわりに
第2章 消費者はどのように保護されているか
1 消費者被害の実態と法的救済
2 消費者保護の取組み
第3章 成年後見実務と制度改善の提案
1 成年後見制度の仕組み
2 成年後見の実務
3 障害者権利条約と成年後見
4 成年後見制度利用促進計画の意義
5 身上監護アプローチとはどのようなものか
第4章 高齢者の医療はどのように確保されているか
1 医療の法制度
2 高齢者の医療事故
3 歯科医療における紛争の実際
4 医師の注意義務,看護師の注意義務
5 終末期医療における法的課題
第5章 高齢者の生活はどのように確保されているか
1 高齢者と社会福祉サービス
2 日常生活自立支援事業を取り巻く現状と課題─誰もが共に地域生活で暮らせる条件づくりのために
3 経済的に困っている人はどのように救済されるか―私的扶養と公的扶助
4 高齢社会とマンション
第6章 海外の取組みから学ぶこと
1 ヨーロッパ・アメリカにおける成年後見制度
2 中国における成年後見制度
第7章 高齢社会と個人情報保護制度
1 はじめに
2 民法その他の法制度との関係からみた個人情報保護制度
3 個人情報保護法制の概要
4 高齢者支援における運用の現状と課題
5 おわりに
第8章 意思決定サポートシステムの構想
1 はじめに
2 医療における同意能力評価と意思決定支援
3 契約における意思決定サポートのあり方
4 高齢者の支援制度と意思決定支援
5 意思決定サポートシステムの構想
6 おわりに
事項索引
執筆者紹介
小賀野 晶一[オガノ ショウイチ]
編集
成本 迅[ナルモト ジン]
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藤田 卓仙[フジタ タカノリ]
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内容説明
高齢者や認知症の人の生活を支援するために民法ができることは?能力の低下の程度を考慮し、そこで起きる生活上の問題を民法の視点から検討する。民法、医療、情報は何をすべきかについて、理論と実務の双方からアプローチし高齢社会の課題を解決する。
目次
序章 臨床医療の実際―独居で身寄りのない80代女性(ケーススタディ)
第1章 何が問題か―民法の課題を探る
第2章 消費者はどのように保護されているか
第3章 成年後見実務と制度改善の提案
第4章 高齢者の医療はどのように確保されているか
第5章 高齢者の生活はどのように確保されているか
第6章 海外の取組みから学ぶこと
第7章 高齢社会と個人情報保護制度
第8章 意思決定サポートシステムの構想
著者等紹介
小賀野晶一[オガノショウイチ]
1952年大阪府大阪市に生まれる。1982年早稲田大学大学院法学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、中央大学法学部教授、千葉大学名誉教授。博士(法学)、弁護士
成本迅[ナルモトジン]
1971年奈良県奈良市に生まれる。1995年京都府立医科大学医学部卒業。現在、京都府立医科大学大学院医学系研究科精神機能病態学教授。医学博士、医師
藤田卓仙[フジタタカノリ]
1979年東京都立川市に生まれる。2006年東京大学医学部卒業。2011年東京大学大学院法学政治学研究科修了。現在、国立国際医療研究センター特任研究員、慶應義塾大学特任助教ほか。医師、法務博士(専門職)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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