出版社内容情報
「数」から逃れられない!「ガバナンス」の名の下、数値のみを準拠とする市場が席巻する世界を正面から分析する、シュピオの到達点。
法律を遵守する「統治」構造から、社会は「法則」に従って自律的に組織される「ガバナンス」構造へと取って代わられた。人は人材として数値目標に向かい、封建的な「臣従関係」へ回帰。福祉国家の枠組もグローバル企業によって骨抜きにされた。数の客観性を法学的な観点から捉え直す、コレージュ・ド・フランスでの2年間の講義録。
【原著】Alain Supiot , La Gouvernance par les nombres(Fayard, 2015)
【目次】
序文
Ⅰ 〈法〉の支配から数によるガバナンスへ
第一章 統治する機械の探求
統治の詩学
人間機械
統治からガバナンスへ
第二章 法の支配という、一つの理想の冒険
ギリシアのノモス
ローマ法の「法(Lex)」
グレゴリウス革命
コモン・ローと大陸法
西洋の法的伝統
第三章 法についての他の様々な観点
儀礼的秩序
アフリカ──法との異質性
中国──法家
第四章 計算による調和という夢
数の完璧な調和
不調和が持つ制定的機能
第五章 数量化の規範的利用の拡大
帳簿を示すこと
運営すること
裁くこと
立法すること
第六章 法が数に従属する──ゴスプランから全体市場へ
法の支配の転覆
法律は計画経済の道具となる
共産主義と資本主義のハイブリッド化
第七章 計算不能なものを計算する──「法と経済学」の教義
ゲーム理論
エージェンシー理論
「コースの定理」あるいは財産権(property rights)の理論
新比較分析(New Comparative Analysis)と法市場
第八章 数によるガバナンスの法的なダイナミズム
個人のガバナンス
企業のガバナンス
国家のガバナンス
ヨーロッパのガバナンス
世界のガバナンス
Ⅱ 数によるガバナンスから忠誠関係へ
第九章 数によるガバナンスの隘路
数によるガバナンスの構造的な影響
対象の消失──地図と領土の取り違え
主体の喪失──反応に置き換えられる行動
数によるガバナンスに対する法の抵抗
民主主義の原則
身体的・精神的安全の義務
第一〇章 国家の衰弱
公共物の聖性
人間の「科学的」な指導
公/私のヒエラルキーの逆転
自分のための法、自分という法
信仰も法もなく──持ちこたえられない社会
第一一章 人による統治の復活
二項論理──友/敵
忠誠関係
人の従属
物の委譲
第一二章 「真に人間的な労働の仕組み」1──全面的動員からフォード方式の危機まで
フォード方式の妥協
労働法の解体
新たなる妥協へのいくつかの道
第一三章 「真に人間的な労働の仕組み」2──数量的な交換から人々の忠誠へ
労働への総動員
待機──労働条件の不確定
反応性──労働という作業の不確定化
人格と結びついた「新たな諸権利」
集団的な先見性の



