出版社内容情報
より望ましい知識共有の在り方を目指して。著作権法上の「絶版等資料」に着目し、欧米との比較法研究を通じて、今後の展望を示す。
近年、世界的に図書館資料のデジタル化とオンラインアクセスを求める流れが加速している。より望ましい知識共有の在り方が目指されるなか、その鍵を握る「絶版等資料」。本書では、類似概念とされるアウト・オブ・コマースの比較法研究を通じて、我が国の著作権法制への展望を示す。米国のデジタル貸出理論モデル(CDL)にも言及。
内容説明
より望ましい知識共有の在り方を目指して。図書館資料のデジタル化とオンラインアクセスを求める流れが世界的に加速するなか、図書館がその本来的使命を果たすために、解決すべき課題とは。著作権法上の「絶版等資料」概念に着目し、類似概念とされるアウト・オブ・コマースの比較法研究を通じて、我が国の著作権法制への展望を示す本格的研究書。米国のデジタル貸出理論モデル(CDL)にも言及。
目次
第1章 デジタル時代の図書館とアウト・オブ・コマース著作物(デジタル時代の図書館と著作権;アウト・オブ・コマース著作物;本書の目的と構成)
第2章 日本法(NDLによる所蔵資料のデジタル化(平成21年改正)
絶版等資料の図書館向け送信(平成24年改正) ほか)
第3章 EU法(2005年~2011年のEUの関連政策動向;2011年MoU ほか)
第4章 米国法(図書館に関する権利制限規定;フェア・ユース ほか)
第5章 日本法における「絶版等資料」の再検討と今後の展望(アウト・オブ・コマース著作物概念;絶版等資料に係る日本法の今後の展望;残された課題)
著者等紹介
鈴木康平[スズキコウヘイ]
人間文化研究機構人間文化研究創発センター研究員(特任准教授)、中央大学ELSIセンター客員研究員。筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士後期課程修了。博士(情報学)。特許庁意匠審査官、(株)情報通信総合研究所主任研究員を経て、2023年より現職。関心領域は、知識共有に関する社会制度(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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