出版社内容情報
ドローンや自動運転車の事故責任は誰に? 情報通信の現場を率い法学と経済学を修めた著者ならではの知見を駆使した情報法の俯瞰図。「営業秘密は知的財産としてではなく、秘密として管理すべき」「ヒトがデータを所有するのではなく、データがヒトと帰属関係を持つに過ぎない。あくまでもデータが主体」「情報流通の不可逆性を前提にすれば、差止と削除命令など手続的な正義実現の重要性が増す」など、情報法に特有の法的現象を摘出したリーガル・マインドを提示する。
まえがき
第1章 情報の特質と法のあり方
1 情報法の非連続とレイヤ構造
2 主体と客体の新しい見方
3 情報の不確定性
4 情報法の3つのレイヤ
5 自己責任原則から手続的正義まで
6 インターネットの特性と法
第2章 法的規律の対象としての情報:有体物アナロジーの工夫と転回
1 「情報の自由な流通」と「公正な利用」原則
2 知的財産(情報財)の保護と著作権の代表性
3 秘密情報の保護と管理責任
4 個人データの保護とプライバシーの保護
5 「自由な流通」が禁止あるいは制約される情報
6 有体物アナロジーの工夫と転回
第3章 品質の表示と責任:情報による品質保証の可能性と限界
1 品質保証
2 表示の偽装と法的対応
3 品質表示の同意と第三者認証
4 法人の意思表示と責任
5 情報管理の手続的保証
第4章 情報法の将来:情報によって法律行為を規律する
1 参照モデルとしての「信任」関係
2 「誤りやすい個人」と信頼関係
3 関係としての権利
4 IDの不可欠性とヒトと機械の関係
5 情報によって法律行為を規律する
引用文献
索引
林 紘一郎[ハヤシ コウイチロウ]
林 紘一郎(はやし こういちろう)
1963年東京大学法学部卒。日本電信電話公社入社。NTT民営化後、常務理事NTTアメリカ社長などを経て、97年慶應義塾大学教授、2004年以降情報セキュリティ大学院大学教授(この間2009年?2012年同学長)。1991年経済学博士(京都大学)取得、2004年法学博士(慶應義塾大学)取得。主な著書:『ネットワーキングの経済学』(NTT出版、1989年。第6回テレコム社会科学賞。湯川抗・田川義博氏と共著で第3版(2006年))、『情報メディア法』(東大出版会、2005年。電気通信普及財団特別賞)、『引用する極意 引用される極意』(名和小太郎氏と共著、勁草書房、2009年)、『セキュリティ経営』(田川義博・淺井達雄両氏と共著、勁草書房、2011年)。
内容説明
ドローンや自動運転車が起こした事故の責任ははたして誰がとるのか?情報通信の現場を率い、法学と経済学を収めた著者ならではの知見を駆使し、情報法の俯瞰図を描く。「営業秘密は知的財産としてではなく、秘密として管理すべき」「ヒトがデータを所有するのではなく、データがヒトと帰属関係を持つに過ぎない。あくまでもデータが主体」「情報流通の不可逆性を前提にすれば、差止と削除命令など手続的な正義実現の重要性が増す」など、情報法に特有の法的現象を摘出したリーガル・マインドを提示する。
目次
第1章 情報の特質と法のあり方(情報法の非連続とレイヤ構造;主体と客体の新しい見方 ほか)
第2章 法的規律の対象としての情報:有体物アナロジーの工夫と転回(「情報の自由な流通」と「公正な利用」原則;知的財産(情報財)の保護と著作権の代表性 ほか)
第3章 品質の表示と責任:情報による品質保証の可能性と限界(品質保証;表示の偽装と法的対応 ほか)
第4章 情報法の将来:情報によって法律行為を規律する(参照モデルとしての「信任」関係;「誤りやすい個人」と信頼関係 ほか)
著者等紹介
林紘一郎[ハヤシコウイチロウ]
1963年東京大学法学部卒。日本電信電話公社入社。NTT民営化後、常務理事NTTアメリカ社長などを経て、97年慶應義塾大学教授、2004年以降情報セキュリティ大学院大学教授(この間2009年~2012年同学長)。1991年経済学博士(京都大学)取得、2004年法学博士(慶應義塾大学)取得。主な著書:『ネットワーキングの経済学』(NTT出版、1989年、第6回テレコム社会科学賞、湯川抗・田川義博氏と共著で第3版(2006年))、『情報メディア法』(東大出版会、2005年、電気通信普及財団特別賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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