出版社内容情報
「公共性」とは何か? 行政法学の領域から改めてこの問題の本質と実態の解明に迫る。
室井力先生の古稀を記念して出版される行政法関連の論文集。論文を寄せているのは、室井力先生に直接間接に指導を受け第一線で活躍する行政法学者27人。第一部「行政改革と行政法学」、第ニ部「行政手続・情報公開・行政救済」、第三部「地方自治」、 第四部「行政領域」の4部構成、他に室井先生略年譜等。
関連書:室井力先生還暦記念論集 『現代行政法の理論』(法律文化社)
第Ⅰ部 行政改革と行政法学
現代行政と透明性の展開 (紙野健二)
国立大学教職員の非公務員化をめぐる法的問題点 (晴山一穂)
民営化・規制緩和と行政法 (原野翹)
討議民主主義と参加制度 (榊原秀訓)
第三者認証機関論
──第三者機関の公共性とその担保── (米丸恒治)
権利救済制度の「公共性」確保のための制度設計
──日・韓の行政上権利救済制度の比較を手がかりに── (趙元済)
第Ⅱ部 行政手続法・情報公開・行政救済
情報公開制度論 (芝池義一)
鉄道利用者の原告適格について
──交通権論の構築── (岡崎勝彦)
行政訴訟改革の方向性 (平田和一)
戸籍事務と自己情報開示請求制度
──戸籍謄抄本交付請求書の開示── (島田茂)
行政手続法下の要綱行政 (大田直史)
転換期の台湾と行政手続法 (葵秀卿)
第Ⅲ部 地方自治
街づくりと地方分権・地方自治 (岡田雅夫)
地方教育行政改革の問題点と課題
──「教育行政における地方自治」の観点から── (竹内俊子)
民主的広域行政論の展開 (村上博)
新地方自治法と条例制定の新たな可能性 (市橋克哉)
裁判の保護に値する地方自治 (白藤博行)
都道府県警察制度改革の現状と課題 (渡名喜庸安)
並行権限の法的統制の課題 (本多滝夫)
第Ⅳ部 行政領域
身体障害者福祉行政の法 (神長勲)
土地利用規制の緩和と農村計画の可能性について (見上崇洋)
林野行政の展開と公共性 (小山正善)
教育組織改革の中での「協働」的制度の検討 (磯村篤範)
行政の公共性と費用負担の論理
──ごみ処理手数料をめぐる法律問題── (後藤智)
福祉行政における供給体制論 (豊島明子)
介護保険法における指定制度の法的意味 (大沢光)
廃棄物処理・リサイクル行政と「消費者」の役割 (山田健吾)
室井力先生略歴
執筆者一覧
内容説明
本書は、室井力先生がおよそ三〇年来主宰されてきた官僚制研究会の会員が、現代のさまざまな改革における公共性の存在と保障の形態またはその変容の分析を試みた諸論考からなっている。
目次
第1部 行政改革と行政法学(現代行政と透明性の展開;国立大学教職員の非公務員化をめぐる法的問題点 ほか)
第2部 行政手続法・情報公開・行政救済(情報公開制度論;鉄道利用者の原告適格について―交通権論の構築 ほか)
第3部 地方自治(街づくりと地方分権・地方自治;地方教育行政改革の問題点と課題―「教育行政における地方自治」の観点から ほか)
第4部 行政領域(身体障害者福祉行政の法;土地利用規制の緩和と農村計画の可能性について ほか)
著者等紹介
神長勲[カミナガイサオ]
青山学院大学大学院法務研究科教授
紙野健二[カミノケンジ]
名古屋大学大学院法学研究科教授
市橋克哉[イチハシカツヤ]
名古屋大学大学院法学研究科教授
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