出版社内容情報
一般手続法として行政手続法が制定された。行政法学における“手続法”の意義とその関連理論課題を解明し,今後の行政立法・計画の手続など新たな行政参加を展望する。
【目 次】
はしがき
Ⅰ 基礎理論
1 行政法学における手続法の概念
-手続法的観点を中心に-
2 行政法一般理論と行政行為の権力性
-兼子教授の手続法的公法学の観点から-
3 行政法関係における参加・協働・防御
-日本とドイツの行政法学説-
4 行政内部手続と外部法関係
5 自治体行政手続の法理
Ⅱ 一般行政手続法論
1 行政処分申請権について
-ドイツ法を素材とする一考察-
2 理由付記と理由の差替え
3 裁量決定における理由付記の意義
-ドイツ法を素材として-
4 行政手続法制の整備と義務づけ訴訟の可否
5 地域住民の行政手続参加とその保障法理
6 中国の行政処罰と手続
Ⅲ 特殊手続法論
1 文化行政分野における住民利益の手続的保障
-住居表示の問題を例として-
2 公衆衛生警察と行政手続
3 環境行政における国民・住民の環境協同決定権
4 国有財産使用許可処分に対する住民の原告適格
5 教育法における子どもの法的処遇の決定手続
あとがき
兼子仁先生 略歴・研究業績目録
内容説明
本書は、日本の行政法が「行政手続法」という一般手続き法をようやく手にして、国・自治体の行政全体に、行政処分等の手続法制を主にした“手続法”的体系をもたらした現段階において、行政法学における“手続法”の意義とその関連理論課題とを、有志が共同で追究しようとした諸論文の集成である。
目次
1 基礎理論(行政法学における手続法の概念;行政法一般理論と行政行為の権力性;行政法関係における参加・協働・防御;行政内部手続と外部法関係;自治体行政手続の法理)
2 一般行政手続法論(行政処分申請権について;理由付記と理由の差替え;裁量決定における理由付記の意義;行政手続法制の整備と義務づけ訴訟の可否;地域住民の行政手続参加とその保障法理;中国の行政処罰と手続)
3 特殊手続法論(文化行政分野における住民利益の手続的保障;公衆衛生警察と行政手続;環境行政における国民・住民の環境協同決定権;国有財産使用許可処分に対する住民の原告適格;教育法における子どもの法的処遇の決定手続)