出版社内容情報
みんなの決定はなぜ「正しい」のか。なぜ「素人」でも政治に貢献できるのか。現代デモクラシー論の第一人者による集合知からの応答。
個人の意思決定は、誤った情報、衝動、偏見によって、しばしば間違ってしまう。一方で、集団的意思決定は、「素人たち」によるものだとしても、驚くほどに正確である。集合知を可能にするメカニズムそのものが、デモクラシーの強力な根拠となることを論証する。「認識的デモクラシー」の理論モデルを提示した野心的著作、待望の邦訳。
【原著】Helene Landemore, Democratic Reason: Politics, Collective Intelligence, and the Rule of the Many(Princeton University Press, 2017)
【目次】
内容説明
みんなの決定はなぜ「正しい」のか。現代デモクラシー論の第一人者による、集合知からの応答。
目次
プロローグ
第一章 迷路と大衆(迷路と大衆;デモクラシーの意味について ほか)
第二章 デモクラシーは愚かな多数者による支配なのか?(現代の民主主義理論における反民主主義的偏見;人民の何が問題なのか?)
第三章 デモクラシーの認識的議論の選択的系譜学(プロタゴラスによる神話:普遍的な政治的智慧;アリストテレスの饗宴:多ければ多いほど賢い ほか)
第四章 民主的理性の第一のメカニズム:包摂的な熟議(熟議:よりよい論拠の力;問題解決としての熟議:なぜ認知的多様性はより賢いのか ほか)
著者等紹介
ランデモア,エレーヌ[ランデモア,エレーヌ] [Landemore,H´el`ene]
2008年にハーバード大学でPh.D.取得後、現在はイェール大学政治学科教授、およびイェール大学社会・政策研究所ファカルティ・フェローを務める。政治理論を専門とし、民主主義理論、政治認識論、AI倫理・政治などの領域で顕著な業績を有する。オックスフォード大学AI倫理研究所の特別リサーチ・フェロー、およびOpenAI社における「AIへの民主的インプット」プログラムのアドバイザーも務める
福家佑亮[フクヤユウスケ]
日本学術振興会特別研究員。専門:政治哲学、倫理学
小林卓人[コバヤシタクト]
早稲田大学政治経済学術院講師(任期付)。専門:規範的政治理論、政治哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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