出版社内容情報
印米関係の一大契機となった原子力協力協定。インドはいかにして超大国アメリカからの譲歩を勝ち取ったのか?
印米原子力協力協定とは、インドが民生用原子力計画をIAEAの保障措置の下に置く代わりにアメリカが原子力関連輸出を解禁することを基本的な内容とするもの。この協定に至る交渉で、なぜアメリカはことこどくインドに譲歩したのか。利害認識、リーダーシップ、国内政治の観点から分析し、インド外交の「戦略的自律性」を浮かび上がらせる。
内容説明
印米原子力協力協定とは、インドが自国の民生用原子力計画をIAEAの保障措置の下に置く代わりにアメリカが原子力関連輸出を解禁するもの。この協定に至る主要な合意すべてで、圧倒的に国力が勝るアメリカはなぜ、ことごとくインドに譲歩したのか?利害認識、リーダーシップ、国内政治の観点から譲歩の理由を分析し、「戦略的自律」を求めるインド外交のしたたかさを浮かび上がらせる。
目次
序論 なぜ印米原子力協力協定を扱うのか
第1章 核をめぐるインドとアメリカの対立―原子力協力協定の前史
第2章 原子力協力の構築過程―2001~2004年
第3章 原子力協力協定をめぐる交渉過程―2005~2008年
第4章 原子力協力協定の内容
第5章 インド側国内政治の動向
第6章 アメリカ連邦議会と利益団体の影響
第7章 なぜアメリカは譲歩したのか―理由の考察
第8章 関心の非対称性とパワー―理論的示唆
おわりに インド外交理解への示唆
著者等紹介
溜和敏[タマリカズトシ]
中央大学大学院法学研究科博士後期課程修了、博士(政治学)を取得。日本学術振興会特別研究員(PD)、高知県立大学准教授などを経て、中京大学総合政策学部准教授。専門は国際関係論、インドの国際政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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