出版社内容情報
日米安全保障条約が「ポスト冷戦」後、その性格を変えつつある今日、日米関係は潜在的・顕在的軍事力における優劣の安定がその政治空間を形作っているといえる。日米同盟の枠組みを維持するためには、米国の軍事的優越性を脅かしてはならないが、長期的な視点からはわが国の軍事ハイテクの技術能力・開発能力を維持・強化していく必要がある。本書は、このような軍事ハイテク技術とそのソフト関連の技術をめぐる日米間の力関係に着目し、周辺国の動向をも踏まえつつ、今後の日米同盟関係のあり方を構造的な視点から検討する。
内容説明
軍事的優越性を決定付けるハイテクノロジー。日米間におけるその力関係に着目し、周辺国の動向を踏まえながら、今後の日米同盟関係を構造的な視点から検討する。
目次
序章 軍事ハイテクノロジーの重要性
第1章 両用技術の台頭
第2章 新たな「軍備ゲーム」の始まり
第3章 航空電子技術と対米政策
第4章 リスク管理と国内政策
第5章 独自開発、共同開発の難しさ
第6章 システム配備と対中国政策
第7章 軍事ハイテク革命(RMA)と対米同盟戦略
第8章 TMDシステムと対米政策
終章 バランスのとれた同盟関係の重要性