出版社内容情報
アメリカ教育哲学界のレジェンド、グリーン晩年の主著の一つを本邦初翻訳。互いに異質な生活世界に生きる読者に向けたメッセージ。
抑圧された他者の「声」が込められた複数のアートをともに鑑賞し「美的な問い」を共有すること。他者の生きる抑圧的な現実性から与えられる衝撃を、自身の生きたナラティブに基づく「声」で受け止め、異質な生活世界を生きる人々が互いに共有できる「声」を次第に増やすこと。その必要性を論じたグリーン晩年の主著の一つを初翻訳。
【原著】Maxine Greene, Releasing the Imagination : Essays on Education, the Arts, and Social Change(Jossey-Bass,1995)
内容説明
幾多の苦難にみちたこの世界のなかで、アートと教育に何ができるのか。未知の世界の可能性への想像を促し、新たな問いに対する幅広い目覚めとその実現の回路を開くための一冊。
目次
第1部 可能性を創り出す(文脈を探し求めて;想像力と未来への扉;想像力・コミュニティ・学校;ある教育学の発見;社会のビジョンと正の躍動;思い起こされる幼少期のかたち)
第2部 照らし出すことと現れ出ること(カリキュラムのための継続的な探求;学ぶために書くということ;開かれるために教えるということ;アートと想像力;テキストと余白)
第3部 つくり途中のコミュニティ(複数主義の情熱;スタンダード・コモンラーニング・多様性;多元的な声と多元的な現実性)
著者等紹介
グリーン,マキシン[グリーン,マキシン] [Greene,Maxine]
1917‐2014。コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジの哲学・教育学教授、教育基礎論のウィリアム・F・ラッセル講座教授職(名誉教授)を歴任し、同大学で教育哲学、社会理論、美学を教えた。バーナード・カレッジで学士号(1938年)、10年間の仕事と子育ての後、ニューヨーク大学で修士号(1949年)と博士号(1955年)を取得。1967年には教育哲学会の初の女性会長を務め、1981年にはアメリカ教育研究学会の初の女性会長に就任した
上野正道[ウエノマサミチ]
東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。現在:上智大学総合人間科学部教授
桐田敬介[キリタケイスケ]
上智大学大学院総合人間科学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在:武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部国際コミュニケーション学科助教(講師)
近藤真子[コンドウシンコ]
オークランド大学博士課程修了。博士(音楽教育学)Ph.D.in Music Education 現在:文教大学教育学部准教授
園部友里恵[ソノベユリエ]
東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。現在:三重大学大学院教育学研究科教職実践高度化専攻准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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