出版社内容情報
害と喜びを意味するドイツ語からなる「シャーデンフロイデ」は、「人の不幸は蜜の味」という表現で私たちにも馴染み深い感情である。成功者や有名人の失敗に歓喜し、自分を虐げる者の不幸に快哉を叫ぶ、その心理に迫る。うらやみ、焦がれ、あざ笑い、安堵する――シャーデンフロイデがはびこる時代を生きる私たち人間の闇を照らし出す。
内容説明
人が不幸に喘いでいると、私たちは本能的にかわいそうだと感じる。はたして本当だろうか。私たちはこのような時に喜びを感じることがあり、日本語でいうところの「蜜の味」を味わう。この気持ちを表す言葉がドイツ語にある。「害」を意味する「シャーデン」と、「喜び」を意味する「フロイデ」を合わせて、シャーデンフロイデという。なぜ、私たちはシャーデンフロイデを感じるのだろうか。本書には、この疑問に取組んだ実証研究が集約されている。また、シャーデンフロイデを理解するための科学的アプローチに加えて、メディア、文学、そして日常生活の種々の例も随所に盛り込んでいる。
目次
優越の恍惚
下を向いて上向こうよ
余人しくじるべし
自己と他者
相応しい不幸は蜜の味
正義は人の為ならず
屈辱エンターテインメント
エンヴィーに首ったけ
妬み転成
解き放たれた邪悪な喜び
リンカーンだったら?
著者等紹介
スミス,リチャード・H.[スミス,リチャードH.] [Smith,Richard H.]
1953年生まれ。ケンタッキー大学教授。ノースカロライナ大学大学院修了。Ph.D.専門は社会心理学。シャーデンフロイデに関する実証的研究のパイオニアであり、妬みや恥といった様々な社会的感情を扱う心理学者としても名を馳せている
澤田匡人[サワダマサト]
1975年生まれ。宇都宮大学准教授。筑波大学大学院修了。博士(心理学)、臨床心理士、臨床発達心理士。専門は感情心理学、教育心理学。小中学生の妬みに関する調査を皮切りに、いじめやシャーデンフロイデの研究に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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